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2020年09月29日: 投稿者：りょう

数十年前に股関節固定術をした腰部脊柱管狭窄症の症例に対するリハビリについて

悩んでおります。
皆さんの意見を聞かせてください。

現在、訪問で関わっている方ですが、6年ほど前に腰部脊柱管狭窄症と診断された80代男性の方です。元々数十年前に左股関節の固定術（屈曲40～55度、内外旋や内外転は不可）をされてます。とても活発な方で仕事を定年退職されてからも趣味のゴルフは精力的に続けていました。数年前から立位時や歩行時の腰痛・右下肢痛が徐々に悪化し、長時間の活動が困難になりました。立位では、股関節屈曲位のため腰椎が代償して過前弯となっており、腰背部の筋緊張は非常に高く、対照的に腹部は低緊張です。また、左足が爪先しか着かない状態のため主に右足荷重となり数分で腰部や右臀部～膝窩部にNRSで5～6ほどの痛みが生じます。歩行時は上半身を振り子のように動かしながら歩いており、間欠性跛行のため連続歩行可能距離は120mほどです。歩いていると時折、足の力が抜けるような感覚があると話していました。

拙い評価ですが、表在覚は右下肢が軽度過敏、ROMは右股関節伸展0°、左膝関節伸展が-15°で他は概ね制限なし、MMTは左右とも4レベル。その他のテストとして立位前屈で下肢痛(－)、後屈(＋)、kempテスト(－)→立位で既に下肢痛が出現してるからか増強しませんでした、パトリックテスト(－)、PLFテスト(＋)→6横指ほどの隙間あり、オバーテスト(＋)、フライバーグテスト(－)、SLRテスト(－)でした。ちなみに膀胱直腸障害などの症状はみられません。
見立てとしては、画像がないためどのレベルで狭窄が起きてるか断定できませんが、腰椎過前弯による神経根への圧迫で下肢症状が出ていると考え、リハビリとしては椅子座位や側臥位で膝抱えや椅子座位での胸椎伸展、背臥位でﾍﾞｯﾄﾞから足を降ろし股関節伸展などのストレッチや腹筋（背臥位でのドローインや上体起こし）、殿筋（お尻上げ）の賦活を狙った筋トレなどを自主トレとして指導しております。

訪問して１カ月ほど経過しましたが、なかなか痛みや身体機能に変化が見られません。
論文や教科書など調べていますが解決策が見つからず、また、上司がいない職場のため評価に問題があるのか、リハビリ内容に問題があるのかも分からず途方に暮れてます。
長文になり恐縮ですが、皆さんならどのように考えてリハビリを進めていきますでしょうか。
また、左足の補高についても検討した方が良いか
欲張った質問になりましたが、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い致します。

閲覧数：2694 2020年10月10日 [更新] 修正削除不適切申告

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4：りょう更新日:2020年10月10日 13時25分

2020-10-10 13:25:32

2 への返信
たまころり様
コメントありがとうございます！

そうですね、腰椎過前弯を改善するための運動として提案したのに助長していたら何の意味もないですよね。別の運動を検討したいと思います。
おだり様への返信でも述べさせてもらいましたが、もし腰椎過前弯や骨盤前傾を改善できる自主トレがありましたら教えて頂けたら幸いです。

ケアマネジャーさんへの情報提供についてのアドバイスですが、ありがとうございました。全く考えていなかったので早速実践したいと思います。内容として現状とリハビリの目的？目標？、予後予測などでしょうか？

改めてご助言本当にありがとうございました。

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3：りょう更新日:2020年10月10日 13時16分

2020-10-10 13:25:32

1 への返信
おだり様
コメントありがとうございます！

確かに「股関節伸展のストレッチ」を提案した翌週に動作確認をしたら腰椎前弯が増長されていたので、すぐに止めてもらいました。「お尻上げ」については臀部を浮かせるよりも、少し臀部に力が入る程度に留めてもらい、また、手を添えて収縮を感じてもらうようにしていたのですが、腰椎前弯のリスクを考えて止めてもらおうと思います。
厚かましいお願いですが、「お尻上げ」に代わる殿筋群への筋トレがあれば教えて頂けますでしょうか。目的として骨盤前傾位を少しでも改善できればと考えております。

歩行補助具についてのご助言もありがとうございます。
おだり様がおっしゃる通り、本人は若い頃から股関節の可動域制限がありコンプレックスを抱えていました。ただ、いわゆる健常者には疾患が理由で引け目を感じたくないといった非常に負けん気の強い方で、これまで仕事や趣味活動にも精力的に取り組まれていたそうです。
杖や歩行器の提案もしたのですが、どうしても年寄りくさく見えてしまうのに抵抗を感じるようで否定的でした。ただ、後日本人から「松葉杖なら昔何度も使ったことがあるから、また試してみたい」と話があり、実際に使用してみて期待していた以上に下肢痛が軽減したことに驚かれ、その日からレンタルすることになりました。「これを使って外を歩くのは正直恥ずかしい」と話していましたが、それ以上に「楽に」長距離を歩かれたことが本人の心を動かしたきっかけだったのかもしれません。
今一度、本人の身体機能を再確認して、しっかりと合意形成してからリハビリを続けていきたいと思います。

長文になってしまいましたが、ご助言本当にありがとうございました。

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2：たまころり更新日:2020年10月08日 11時29分

2020-10-10 13:25:32

ゴリさん、はじめまして。
相談できる上司や同僚がいない場合、心細くなりますね。

実際に利用者様を評価してみないとお力になれるアドバイスが出来ませんが、おだりさんの指摘通りヒップアップやベッド下ろしストレッチは状態を助長させてしまう恐れがあるため再考された方がいいと思います。
また身体変化以外の環境設定にも十分着目して福祉用具の積極的な活用も大きな選択肢となります。
穏やかで安定した在宅生活継続の為には福祉用具はとても重要な部分です。
また今回のようなフィジカルの具体的な変化を期待されている利用者様の場合、計画書以外に簡単でもいいので具体的な説明や対処案などケアマネさんにもFAXなどで情報を流しておいた方が無難です。

簡素ですが参考になれば幸いです。

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おだり · Accepted Answer · 2020-10-10 13:25:32

臨床8年目、訪問6年目のPTです

取り敢えず、「自分ならこうするかなぁ？」という視点で考えてみましたが、まず、「背臥位でベッドから片足を下ろして股関節伸展ストレッチ」と「お尻上げ運動」はすぐに止めた方が良いと思います。股関節の可動域が屈曲40〜55°・内外転内外旋不可という著しい制限である状況では、コメ主さんが主原因に考えている「腰椎の過前弯」を助長しているようにしか考えられません。

また、日常生活の歩行はどうでしょうか？仮に介入時のリハビリで良い結果が出たとしても、日常生活上の動作が変わらなければ元通りになるのは明白です。「何故痛いか？」よりも「どうしたら痛くないか？」という評価や考察に頭をシフトした方が良いと思います。例えば、もしも肘支持型の歩行器が適応出来る自宅環境であれば勧めてみても良いと思います。ただ、ゴルフなど活発に行っていた方なので、もしかしたら「そんな年寄りの道具使いたくない」と言うかもしれません。その場合、自分なら「楽に300m歩けるのと、大変な思いをしてやっと100m歩くのではどっちが良いですか？」と問い掛けます。それでも「嫌」と言うなら、痛みを受け入れてもらう以外ありません。我々は神様でも魔法使いでもないので。

「運動学習」の観点を知っている我々からしたら、長い目で見てどちらが良いかは分かりますよね？