第1 基本的な考え方

回復期リハビリテーション病棟において、より質の高いアウトカム評価を推進する観点から、リハビリテーション実績指数の算出方法及び除外対象患者の基準を見直す。

第2 具体的な内容

  1. リハビリテーション実績指数の算出方法について、FIM運動項目のうち「歩行・車椅子」及び「トイレ動作」の得点について、入棟中又は入室中に5点以下から6点以上に上がった場合、分子のFIM運動項目利得に1点を加えることとする。
  2. 基本診療料の施設基準等別表第九の三に規定する「効果に係る相当程度の実績が認められない場合」について、リハビリテーション実績指数が2回連続して27を下回った場合から、●●を下回った場合に見直す。
  3. リハビリテーション実績指数の算出から除外できる要件のうち、「年齢が 80歳以上のもの」を削除する。
  4. リハビリテーション実績指数の算出から除外できる要件のうち、「FIM運動項目の得点が20 点以下のもの」について、疾患別リハビリテーションの実施単位数が1日平均6単位を超えるものは対象から除く。
  5. リハビリテーション実績指数の算出から除外できる要件のうち、「FIM認知項目の得点が24 点以下のもの」を「FIM認知項目の得点が 14 点以下のもの」に見直す。
  6. リハビリテーション実績指数の算出から除外できる患者要件の変更に伴い、リハビリテーション実績指数の算出から除外できる割合について、100 分の30を超えない範囲から100 分の●●を超えない範囲に見直す。
  7. 当該保険医療機関内に掲示する等の方法で公開することとされている項目について、院内掲示及びウェブサイトに掲載することと明確化する。
改定案現行
【回復期リハビリテーション病棟入院料】

[算定要件]
(12) 「注3」に規定する「別に厚生労働大臣が定める費用」に係る取扱いについては、以下のとおりとする。
ア(略)
イ 基本診療料の施設基準等別表第九の三に規定する「効果に係る相当程度の実績が認められない場合」とは、前月までの6か月間に当該医療機関の回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室から退棟又は退室した患者(ウ及びエの規定によって計算対象から除外する患者を除く。)について、以下の①の総和を②の総和で除したもの(以下「リハビリテーション実績指数」という。)を各年度4月、7月、10月及び1月において算出し、リハビリテーション実績指数が2回連続して●●を下回った場合をいう。

① 退棟時又は退室時のFIM運動項目の得点から、入棟時又は入室時のFIM運動項目の得点を控除したもの。ただし、FIM運動項目のうち、「歩行・車椅子」及び「トイレ動作」については、得点が入棟時又は入室時に5点以下、かつ退棟時又は退室時に6点以上だった場合は、それぞれの項目の得点の当該控除したものに1点を加える。
【回復期リハビリテーション病棟入院料】

[算定要件]
(12) 「注3」に規定する「別に厚生労働大臣が定める費用」に係る取扱いについては、以下のとおりとする。
ア(略)
イ 基本診療料の施設基準等別表第九の三に規定する「効果に係る相当程度の実績が認められない場合」とは、前月までの6か月間に当該医療機関の回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室から退棟又は退室した患者(ウ及びエの規定によって計算対象から除外する患者を除く。)について、以下の①の総和を②の総和で除したもの(以下「リハビリテーション実績指数」という。)を各年度4月、7月、10月及び1月において算出し、リハビリテーション実績指数が2回連続して27を下回った場合をいう。

① 退棟時又は退室時のFIM運動項目の得点から、入棟時又は入室時のFIM運動項目の得点を控除したもの。

② 各患者の入棟又は入室から退棟又は退室までの日数を、「注1」に規定する厚生労働大臣が定める日数の上限のうち当該患者の入棟時又は入室時の状態に応じたもので除したもの ② 各患者の入棟又は入室から退棟又は退室までの日数を、「注1」に規定する厚生労働大臣が定める日数の上限のうち当該患者の入棟時又は入室時の状態に応じたもので除したもの
[計算例]
①  前月までの6か月間に50人退棟し、入棟時にFIM運動項目が50点、退棟時に80点だったものが30人、入棟時にFIM運動項目が40点、退棟時に65点であったものが20人とすると、(80-50)×30+(6540)×20 = 1,400
 さらに、前記の退棟した患者のうちFIM運動項目の「歩行・車椅子」が入棟時に5点以下、退棟時に6点以上であったものが20人、「トイレ動作」が入棟時に5点以下、退棟時に6点以上だったものが30人とすると、1,400 +1×20+1×30 = 1,450
[計算例]
① 前月までの6か月間に50人退棟し、入棟時にFIM運動項目が50点、退棟時に80点だったものが30人、入棟時にFIM運動項目が40点、退棟時に65点ったものが20人とすると、(80-50)×30+(65-40) ×20 = 1,400
② 前月までの6か月間に50人退棟し、そのうち30人が大腿骨骨折手術後(回復期リハビリテーション病棟入院料の算定日数上限が90日)で実際には72日で退棟、残り20人が脳卒中(回復期リハビリテーション病棟入院料の算定日数上限が150日)で実際には135日で退棟したとすると、 (72/90)×30 + (135/150)× 20 = 42
 従って、この例ではリハビリテーション実績指数は①/ ②=34.5となる。
② 前月までの6か月間に50人退棟し、そのうち30人が大腿骨骨折手術後(回復期リハビリテーション病棟入院料の算定日数上限が90日)で実際には72日で退棟、残り20人が脳卒中(回復期リハビリテーション病棟入院料の算定日数上限が150日)で実際には135日 で退棟したとすると、 (72/90)×30 + (135/150)× 20 = 42 従って、この例ではリハビ リテーション実績指数は①/ ②=33.3となる。
ウ 在棟中又は在室中に一度も回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定しなかった患者及び在棟中又は在室中に死亡した患者はリハビリテーション実績指数の算出対象から除外する。また、入棟日又は入室日において次に該当する患者については、当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)の100分の●●を超えない範囲で、リハビリテーション実績指数の算出対象から除外できる。ただし、入棟した月に算出対象から除外した場合であっても、①のうち、退院までの疾患別リハビリテーション料の1日あたり平均実施単位数が6単位を超えたものについては、実績指数の算出対象に含める必要がある。また、次の④に該当する患者について算出対象から除外する場合であっても、当該患者に係るFIMの測定を行うこと。
① FIM運動項目の得点が20点以下のもの
② FIM運動項目の得点が76点以上のもの
③ FIM認知項目の得点が14点以下のもの
(削除)
 基本診療料の施設基準等別表第九に掲げる「急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患又は手術後の状態」に該当するもの
ウ 在棟中又は在室中に一度も回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定しなかった患者及び在棟中又は在室中に死亡した患者はリハビリテーション実績指数の算出対象から除外する。また、入棟日又は入室日において次に該当する患者については、当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)の100分の30を超えない範囲で、リハビリテーション実績指数の算出対象から除外できる。ただし、次の⑤に該当する患者について算出対象から除外する場合であっても、当該患者に係るFIMの測定を行うこと。
① FIM運動項目の得点が20点以下のもの
② FIM運動項目の得点が76点以上のもの
③ FIM認知項目の得点が24点以下のもの
④ 年齢が80歳以上のもの
 基本診療料の施設基準等別表第九に掲げる「急性心筋梗塞、狭心症発作その他急性発症した心大血管疾患又は手術後の状態」に該当するもの
エ 前月までの6か月間に回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室を退棟又は退室した患者(在棟中又は在室中に回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定した患者に限る。)の数に対する高次脳機能障害の患者(基本診療料の施設基準等別表第九に掲げる「高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷の場合」に該当し、回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定開始日から起算して180日まで算定できるものに限る。)の数の割合が4割以上である保険医療機関においては、当該月に入棟又は入室した高次脳機能障害の患者をリハビリテーション実績指数の算出から全て除外することができる。除外する場合、ウについては、「当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)の100分の●●」を、「当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)のうち高次脳機能障害の患者を除いた患者数の100分の●●」と読み替えるものとする。エ 前月までの6か月間に回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室を退棟又は退室した患者(在棟中又は在室中に回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定した患者に限る。)の数に対する高次脳機能障害の患者(基本診療料の施設基準等別表第九に掲げる「高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頸髄損傷及び頭部外傷を含む多部位外傷の場合」に該当し、回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定開始日から起算して180日まで算定できるものに限る。)の数の割合が4割以上である保険医療機関においては、当該月に入棟又は入室した高次脳機能障害の患者をリハビリテーション実績指数の算出から全て除外することができる。除外する場合、ウについては、「当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)の100分の30」を、「当該月の入棟患者数又は入室患者数(入棟時又は入室時に回復期リハビリテーションを要する状態であったものに限る。)のうち高次脳機能障害の患者を除いた患者数の100分の30」と読み替えるものとする。
オ ウ及びエの除外の判断に当たっては、除外した患者の氏名と除外の理由を一覧性のある台帳に順に記入するとともに、当該患者の入棟月又は入室月の診療報酬明細書の摘要欄に、リハビリテーション実績指数の算出から除外する旨とその理由を記載する。ただし、ウにおいて、①のうち入院中に、1日あたり平均実施単位数が6単位を超えたために、除外できる患者でなくなった場合には、一覧性のある台帳に、その経緯が分かるように記載する。オ ウ及びエの除外の判断に当たっては、除外した患者の氏名と除外の理由を一覧性のある台帳に順に記入するとともに、当該患者の入棟月又は入室月の診療報酬明細書の摘要欄に、リハビリテーション実績指数の算出から除外する旨とその理由を記載する。
カ (略)

キ ア及びイによって算出した実績等から、「当該保険医療機関における回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室においてリハビリテーションの提供実績を相当程度有するとともに、効果に係る相当程度の実績が認められない場合」に該当した場合、当該月以降、1日につき6単位を超える疾患別リハビリテーション料(脳血管疾患等の患者であって発症後60日以内のものに対して行ったものを除く。)は回復期リハビリテーション病棟入院料等に包括される。なお、その後、別の月(4月、7月、10月又は1月以外の月を含む。)において、アの①が10名未満、アの②が6単位未満、又はイのリハビリテーション実績指数が●●以上となった場合、当該月以降、再び1日につき6単位を超える疾患別リハビリテーション料を出来高により算定することができる。
カ (略)

キ ア及びイによって算出した実績等から、「当該保険医療機関における回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定する病棟又は病室においてリハビリテーションの提供実績を相当程度有するとともに、効果に係る相当程度の実績が認められない場合」に該当した場合、当該月以降、1日につき6単位を超える疾患別リハビリテーション料(脳血管疾患等の患者であって発症後60日以内のものに対して行ったものを除く。)は回復期リハビリテーション病棟入院料等に包括される。なお、その後、別の月(4月、7月、10月又は1月以外の月を含む。)において、アの①が10名未満、アの②が6単位未満、又はイのリハビリテーション実績指数が27以上となった場合、当該月以降、再び1日につき6単位を超える疾患別リハビリテーション料を出来高により算定することができる。
[施設基準]
1 通則
(10) 次に掲げるものを少なくとも3か月ごとに当該保険医療機関内に掲示していること。

ア 前月までの3か月間に当該保険医療機関の回復期リハビリテーション病棟又は病室から退棟した患者の数及び当該退棟患者数の基本診療料の施設基準等別表第九の二に掲げる回復期リハビリテーションを要する状態の区分別内訳
イ 回復期リハビリテーション病棟又は病室における直近のリハビリテーション実績指数(「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1第1章第2部第3節A308(12)イに示す方法によって算出したものをいう。以下第11において同じ。)
[施設基準]
1 通則
(10) 次に掲げるものを少なくとも3か月ごとに当該保険医療機関内に掲示する等の方法で公開すること。

ア 前月までの3か月間に当該保険医療機関の回復期リハビリテーション病棟又は病室から退棟した患者の数及び当該退棟患者数の基本診療料の施設基準等別表第九の二に掲げる回復期リハビリテーションを要する状態の区分別内訳
イ 回復期リハビリテーション病棟又は病室における直近のリハビリテーション実績指数(「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1第1章第2部第3節A308(12)イに示す方法によって算出したものをいう。以下第11において同じ。)
(11)  (10)の掲示事項について、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。(新設)

【参照元】
中央社会保険医療協議会 総会(第647回)(令和8年2月13日)
◯答申 総-1 個別改定項目について