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2024年 骨格筋の基礎知識とその臨床応用
全8回で骨格筋についての知見と臨床応用について学べます。
【テーマ】「骨格筋の基礎知識とその臨床応用」
【講 師】理学療法士 森憲一先生
(株)リハ・コンディショニングセンター代表取締役
【研修会概要】
前半
6/ 4 第1回 イントロダクション・循環における輸送と交換の問題
6/11 第2回 骨格筋の筋収縮機序と弛緩不全・筋感覚を含む感覚障害とその解釈
6/18 第3回 循環障害による疼痛閾値の低下(前半)
6/25 第4回 循環障害による疼痛閾値の低下(後半)
後半
7/ 2 第5回 筋力低下と可動域制限
7/ 9 第6回 筋緊張と姿勢・運動制御の理解
7/16 第7回 病態理解と治療戦略
7/23 第8回 組織の破壊と再生・まとめ
各19:50~21:00(70分)ZOOM (見逃配信あり。各10日間)
骨格筋は全身における細胞総数の約75%を占め、その総重量は体重の40~50%になる人体最大の器官系である。運動器官としての印象が強いが、運動以外に様々重要な役割が存在する。骨格筋に存在する筋紡錘・腱紡錘は位置覚・運動覚の受容器であり、運動制御のみならず運動学習に重要な役割を果たす感覚器官である。横隔膜をはじめとする呼吸筋、尿失禁や骨盤臓器脱に関わる骨盤底筋群も骨格筋である。静脈還流に関わる筋ポンプは循環に関与している。また、糖尿病・肥満・ガン・認知症・勃起障害(ED:Erectile Dysfunction)改善に関わる様々な生理活性物質(総称マイオカイン)を放出する内分泌器官として機能する。水分の貯蔵庫、転倒時の衝撃吸収作用もある。体温低下を防ぐための体熱産生は、骨格筋が68%を担い生命維持活動にも欠かせない器官である。これら多岐に関わる骨格筋の基礎知識を臨床へ応用することは、臨床の実践に必須であり今後発展できる領域であると考える。
臨床で遭遇する問題の一つとして過緊張(いわゆる持続的筋収縮状態)が挙げられる。骨格筋は弛緩状態から収縮することにより張力を発生させる。しかし収縮状態であれば張力を発生することが困難となり運動が障害される。収縮持続による疲労は、呼吸・循環・排泄・分泌・体温調整など様々な障害を招来する。また、運動による筋紡錘・腱紡錘へ感覚入力が困難になると、中枢神経系へ適切な情報提供が難しくなり、姿勢・運動障害が惹起される。姿勢・運動障害は新たな過緊張を招き悪循環となり、臨床上改善が困難な症状が形成されることも経験する。
過緊張は、神経の興奮に由来する神経原性と、神経以外の主に筋実質に由来する非神経原性の問題に分類される。神経原性には脳血管疾患や脊髄損傷に代表される中枢神経疾患から、神経の損傷が無くても不安定性を補うためのバランス、スポーツや仕事の特性で習慣として緊張するものまで多岐にわたる。非神経原性は、事故や術侵襲を含む外傷によるものから、神経原性の収縮状態持続の影響により脈管系が圧迫され、局所循環障害が起こり二次的に出現したものまで存在する。多くの場合、これら2つの因子は混在し明確な分類は難しいが、仮説と検証を重ね問題解決を行う必要がある。日々の臨床のなかで、目の前にある問題のみでなく、生活習慣にも目を向け根本的解決の糸口を探ることが臨床家に求められると考える。
今回これら骨格筋の基礎知識を、徒手療法・運動療法・生活指導・ポジショニングなど多様な現場でどのように応用するかについて、臨床家の立場からお伝えしたい。
【講師プロフィール】
森 憲一先生
理学療法士
(株)リハ・コンディショニングセンター代表取締役
臨床経験25年。急性期病院リハビリ技師長、整形外科クリニック 副院長 及び 神戸大学 医学部 保健学科 臨地 教授を経て、現(株)リハ・コンディショニングセンター 代表取締役。認定理学療法士 7種(運動器・脳卒中・徒手・臨床教育・予防介護・地域・ 管理運営)と国際公認フェルデンクライス®プラクティショナー資格を保有。これまで、理学療法・作業療法・言語聴覚療法・柔整・鍼灸の大学及び養成校 14校の授業を担当し、現在 養成校5校の教壇に立つ。15本の執筆 ・Web教育投稿、アジアを中心に国内外で教育に従事している。
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研修会詳細
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