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2018.05.29

「作業療法」の定義が改定 日本作業療法士協会


日本作業療法士協会は、多様化する作業療法の職能を十分に表現するために作業療法の定義改定を掲げ、今月25日に開かれた総会にて改定案が可決された。

<現行の定義>

作業療法とは,身体又は精神に障害のある者,またはそれが予測される者に対し,その主体的な生活の獲得を図るため,諸機能の回復,維持及び開発を促す作業活動を用いて,治療,指導及び援助を行うことをいう.


 <改定後の定義>

作業療法は,人々の健康と幸福を促進するために,医療,保健,福祉,教育,職業などの領域で行われる,作業に焦点を当てた治療,指導,援助である.作業とは,対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す.


なお、改定後の定義には下記の通り註釈が設けられている。

(註釈)
・作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という基本理念と学術的根拠に基づいて行われる。

・作業療法の対象となる人々とは、身体、精神、発達、高齢期の障害や、環境への不適応により、日々の作業に困難が生じている、またはそれが予測される人や集団を指す。

・作業には、日常生活活動、家事、仕事、趣味、遊び、対人交流、休養など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動が含まれる。

・作業には、人々ができるようになりたいこと、できる必要があること、できることが期待されていることなど、個別的な目的や価値が含まれる。

・作業に焦点を当てた実践には、心身機能の回復、維持、あるいは低下を予防する手段としての作業の利用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、およびこれらを達成するための環境への働きかけが含まれる。

引用:第4号議案 作業療法の定義改定承認の件(PDF)


今回の改定で、「身体又は精神に障害がある者」という文言は明記せず、より広範囲での作業療法の活用に対応する定義へと改定している。

■参考:平成30年度定時社員総会議案書(日本作業療法士協会ホームページ)

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