1.  重症の場合   200点
  2.  1以外の場合   100点

注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、リンパ浮腫の患者に複合的治療を実施した場合に、患者1人1日につき1回算定する。

注2 1の場合は月1回(当該治療を開始した日の属する月から起算して2月以内は計11回)に限り、2の場合は6月に1回に限り、それぞれ所定点数を算定する。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について

  1. リンパ浮腫複合的治療料は、区分番号「B001-7」リンパ浮腫指導管理料の対象となる腫瘍に対する手術等の後にリンパ浮腫に罹患した患者であって、国際リンパ学会による病期分類I期以降のものに対し、複合的治療を実施した場合に算定する。なお、この場合において、病期分類II後期以降の患者が「1」の「重症の場合」の対象患者となる。

  2. リンパ浮腫複合的治療料は、専任の医師が直接行うもの又は専任の医師の指導監督の下、専任の看護師、理学療法士若しくは作業療法士が行うものについて算定する。あん摩マッサージ指圧師(当該保険医療機関に勤務する者であって、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得後、2年以上業務に従事(うち6月以上は当該保険医療機関において従事)し、施設基準に定める適切な研修を修了したものに限る。)が行う場合は、専任の医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が事前に指示し、かつ事後に報告を受ける場合に限り算定できる。いずれの場合も、患者1名に対し従事者1名以上の割合で実施する。

  3. リンパ浮腫複合的治療料は、弾性着衣又は弾性包帯による圧迫、圧迫下の運動、用手的リンパドレナージ、患肢のスキンケア及び体重管理等のセルフケア指導等を適切に組み合わせ、「1」の「重症の場合」は1回40分以上、「2」の「1以外の場合」は1回20分以上行った場合に算定する。なお、一連の治療において、患肢のスキンケア、体重管理等のセルフケア指導は必ず行うこと。また、重症の場合は、毎回の治療において弾性着衣又は弾性包帯による圧迫を行うこと(圧迫を行わない医学的理由がある場合を除く。)。

  4. 当該保険医療機関において、直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定していない場合は、リンパ浮腫の診断等に係る連携先として届け出た保険医療機関(直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定しているものに限る。)においてリンパ浮腫と診断され、リンパ浮腫の複合的治療を依頼する旨とともに紹介されたもの(B009診療情報提供料(I)を算定するものに限る。)についてのみ算定できる。

厚生労働省: III-1 通知その02-2 [4,600KB]

第47の3の2 リンパ浮腫複合的治療料に関する施設基準

  1. 当該保険医療機関に、次の要件を全て満たす専任の常勤医師1名以上及び専任の常勤看護師、常勤理学療法士又は常勤作業療法士1名以上が勤務していること。なお、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週24時間以上の勤務を行っている専任の非常勤医師(次の要件を全て満たす医師に限る。)、非常勤看護師、非常勤理学療法士又は非常勤作業療法士をそれぞれ2名以上組み合わせることにより、常勤医師、常勤看護師、常勤理学療法士又は常勤作業療法士の勤務時間帯と同じ時間帯にこれらの非常勤医師、非常勤看護師、非常勤理学療法士又は非常勤作業療法士がそれぞれ配置されている場合には、それぞれの基準を満たしていることとみなすことができる。

    ア それぞれの資格を取得後2年以上経過していること。
    イ 直近2年以内にリンパ浮腫を5例以上経験していること。
    ウ リンパ浮腫の複合的治療について下記(イ)から(ハ)までの要件を全て満たす研修を修了していること。なお、座学の研修を実施した主体と実技を伴う研修を実施した主体が異なっても、それぞれが下記(イ)から(ハ)までの要件を全て満たしていれば差し支えない。
      (イ)国、関係学会、医療関係団体等で、過去概ね3年以上にわたり医師、看護師、理学療法士又は作業療法士を対象とした教育・研修の実績があるものが主催し、修了証が交付されるものであること。
      (ロ)内容、実施時間等について「専門的なリンパ浮腫研修に関する教育要綱」(厚生労働省委託事業「がんのリハビリテーション研修」リンパ浮腫研修委員会)に沿ったものであること。ただし、医師(専らリンパ浮腫複合的治療に携わる他の従事者の監督を行い、自身では直接治療を行わないものに限る。)については、座学の研修のみを修了すればよい。
      (ハ)研修の修了に当たっては原則として試験を実施し、理解が不十分な者については再度の受講等を求めるものであること。

  2. 当該保険医療機関が、直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定していること。又は、リンパ浮腫の診断等に係る連携先として届け出た保険医療機関において、直近1年間にリンパ浮腫指導管理料を50回以上算定していること。

  3. 当該保険医療機関又は合併症治療に係る連携先として届け出た別の保険医療機関において、入院施設を有し、内科、外科又は皮膚科を標榜し、蜂窩織炎等のリンパ浮腫に係る合併症に対する診療を適切に行うことができること。

  4. 治療を行うために必要な施設及び器械・器具として以下のものを具備していること。歩行補助具、治療台、各種測定用器具(巻尺等)

  5. 治療に関する記録(医師の指示、実施時間、実施内容、担当者等)は患者ごとに一元的に保管され、常に医療従事者により閲覧が可能である。

届出に関する事項

リンパ浮腫複合的治療料の施設基準に係る届出は、様式43の7を用いること。