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2.地域包括ケアシステムの推進

令和3年度介護報酬改定に関する審議報告書
令和3年度介護報酬改定に関する審議報告の概要

参考:検討会資料・・・地域包括ケアシステムの推進

厚生労働省:社会保障審議会(介護給付費分科会


具体的な対応について


下記の具体的な対応については令和3年度介護報酬改定に関する審議報告書(頁7〜)から引用しています。

(1) 認知症への対応力向上に向けた取組の推進

① 認知症専門ケア加算等の見直し

認知症専門ケア加算等について、各介護サービスにおける認知症対応力を向上させていく観点から、以下の見直しを行う。

【ア:訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、訪問入浴介護★】

ア訪問介護、訪問入浴介護、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護について、他のサービスと同様に、認知症専門ケア加算を新たに創設する。

【イ:訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、訪問入浴介護★、通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護、短期入所生活介護★、短期入所療養介護★、特定施設入居者生活介護★、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護★、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院】

イ 認知症専門ケア加算(通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護においては認知症加算)の算定の要件の一つである、認知症ケアに関する専門研修(認知症専門ケア加算(I)は認知症介護実践リーダー研修、認知症専門ケア加算(II)は認知症介護指導者養成研修、認知症加算は認知症介護指導者養成研修、認知症介護実践リーダー研修、認知症介護実践者研修)を修了した者の配置について認知症ケアに関する専門性の高い看護師(認知症看護認定看護師、老人看護専門看護師、精神看護専門看護師及び精神科認定看護師)を、加算の配置要件の対象に加える。なお、上記の専門研修については、質を確保しつつ、eラーニングの活用等により受講しやすい環境整備を行う。



② 認知症に係る取組の情報公表の推進

【全サービス(介護サービス情報公表制度の対象とならない居宅療養管理指導を除く)★】

介護サービス事業者の認知症対応力の向上と利用者の介護サービスの選択に資する観点から、全ての介護サービス事業者を対象に、研修の受講状況等、認知症に係る事業者の取組状況について、介護サービス情報公表制度において公表することを求めることとする。

具体的には、通知「「介護サービス情報の公表」制度の施行について」(平18老振発0331007)別添1につい て以下の改正を行う。


③ 多機能系サービスにおける認知症行動・心理症状緊急対応加算の創設

【小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護】
在宅の認知症高齢者の緊急時の宿泊ニーズに対応できる環境づくりを一層推進する観点から、多機能系サービスについて、施設系サービス等と同様に、認知症行動・心理症状緊急対応加算を新たに創設する


④ 認知症介護基礎研修の受講の義務づけ

【全サービス(無資格者がいない訪問系サービス(訪問入浴介護を除く)、福祉用具貸与、居宅介護支援を除く)★】

認知症についての理解の下、本人主体の介護を行い、認知症の人の尊厳の保障を実現していく観点から、介護に関わる全ての者の認知症対応力を向上させていくため、介護サービス事業者に、介護に直接携わる職員のうち、医療・福祉関係の資格を有さない者について、認知症基礎研修を受講させるために必要な措置を講じることを義務づける。その際、3年の経過措置期間を設けることとする。なお、認知症基礎研修については、質を確保しつつ、eラーニングの活用等により受講しやすい環境整備を行う。


(2)看取りへの対応の充実

① 看取り期における本人の意思を尊重したケアの充実

【短期入所療養介護、小規模多機能型居宅介護、居宅介護支援、特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院】

看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、訪問看護等のターミナルケア加算における対応と同様に、基本報酬(介護医療院、介護療養型医療施設、短期入所療養介護(介護老人保健施設によるものを除く))や看取りに係る加算の算定要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求めることとする。また、施設系サービスについて、サービス提供にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めることを求めることとする。


② 特別養護老人ホームにおける看取りへの対応の充実

【介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護】

特別養護老人ホームにおける中重度者や看取りへの対応の充実を図る観点から、以下の見直しを行う。

ア看取り介護加算について、以下の見直しを行う。
i 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める。(※上記1の再掲)

ii 要件における看取りに関する協議等の参加者として、生活相談員を明記する。
iii 算定日数期間を超えて看取りに係るケアを行っている実態があることを踏まえ、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、それ以前の一定期間の対応について、新たに評価する区分を設ける。

イ サービス提供にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めることを求めることとする。


③ 介護老人保健施設における看取りへの対応の充実

【介護老人保健施設】
介護老人保健施設における中重度者や看取りへの対応の充実を図る観点から、以下の見直しを行う。

ア ターミナルケア加算について、以下の見直しを行う。
i 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める。(※上記1の再掲)
ii 要件における看取りに関する協議等の参加者として、支援相談員を明記する。
iii 算定日数期間を超えて看取りに係るケアを行っている実態があることを踏まえ、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、それ以前の一定期間の対応について、新たに評価する区分を設ける。

イ サービス提供にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めることを求めることとする。


④ 介護医療院等における看取りへの対応の充実

【介護医療院、介護療養型医療施設、短期入所療養介護(介護老人保健施設によるものを除く)】

介護医療院及び介護療養型医療施設における看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、以下の見直しを行う。

ア 基本報酬の算定要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める。(※上記1の再掲)

イ サービス提供にあたり、本人の意思を尊重した医療・ケアの方針決定に対する支援に努めることを求めることとする。


⑤ 介護付きホームにおける看取りへの対応の充実

【特定施設入居者生活介護、地域密着型特定施設入居者生活介護】
介護付きホームにおける中重度者や看取りへの対応の充実を図る観点から、看取り介護加算について、以下の見直しを行う。

ア 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、要件において、人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める。(※上記1の再掲)

イ 要件における看取りに関する協議等の参加者として、生活相談員を明記する。

ウ 算定日数期間を超えて看取りに係るケアを行っている実態があることを踏まえ、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、それ以前の一定期間の対応について、新たに評価する区分を設ける。

エ 看取り期において夜勤又は宿直により看護職員を配置している場合に評価する新たな区分を設ける。


⑥ 認知症グループホームにおける看取りへの対応の充実

【認知症対応型共同生活介護】
認知症グループホームにおける中重度者や看取りへの対応の充実を図る観点から、看取り介護加算について、以下の見直しを行う。

ア 看取り期における本人・家族との十分な話し合いや他の関係者との連携を一層充実させる観点から、要件において、「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取組を行うことを求める。(※上記1の再掲)

イ 算定日数期間を超えて看取りに係るケアを行っている実態があることを踏まえ、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、それ以前の一定期間の対応について、新たに評価する区分を設ける。


⑦ 訪問介護における看取り期の対応の評価

【訪問介護】
看取り期における対応の充実と適切な評価を図る観点から、看取り期には頻回の訪問介護が必要とされるとともに、柔軟な対応が求められることを踏まえ、看取り期の利用者に訪問介護を提供する場合に、訪問介護に係る2時間ルール(前回提供した訪問介護からおおむね2時間未満の間隔で訪問介護が行われた場合には、2回分の介護報酬を算定するのではなく、それぞれのサービス提供に係る所要時間を合算して報酬を算定すること)を弾力化し、2時間未満の間隔で訪問介護が行われた場合に、所要時間を合算せずにそれぞれの所定単位数の算定を可能とする。


⑧ 通所困難な利用者の入浴機会の確保

【小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護】
看取り期等で多機能系サービスへの通いが困難となった状態不安定な利用者に入浴の機会を確保する観点から、多機能系サービスの提供にあたって、併算定ができない訪問入浴介護のサービスを、多機能系サービス事業者の負担の下で提供することが可能であることを明確化する。


(3)医療と介護の連携の推進

① 基本方針を踏まえた居宅療養管理指導の実施と多職種連携の推進

【居宅療養管理指導★】
居宅療養管理指導について、基本方針を踏まえ、利用者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、より適切なサービスを提供していく観点から、近年、かかりつけ医等が患者の社会生活面の課題にも目を向け、地域社会における様々な支援へとつなげる取組を進める動きがあることも踏まえ、以下の見直しを行う。

医師・歯科医師が居宅療養管理指導を行う際には、必要に応じて、居宅要介護者の社会生活面の課題にも目を向け、地域社会における様々な支援へとつながるよう留意し、また、関連する情報については、介護支援専門員等に提供するよう努めることを明示する。

薬剤師・歯科衛生士・管理栄養士が居宅療養管理指導を行う際には、必要に応じて、これらの支援につながる情報を把握し、また、関連する情報を医師・歯科医師に提供するよう努めることを明示する。

ウ 多職種間での情報共有促進の観点から、薬剤師の居宅療養管理指導の算定要件とされている介護支援専門員等への情報提供について、明確化する。


② 医師・歯科医師から介護支援専門員への情報提供の充実

【居宅療養管理指導★】
医師・歯科医師による居宅療養管理指導について、医師・歯科医師から介護支援専門員に適時に必要な情報が提供され、ケアマネジメントに活用されるようにする観点から、算定要件である介護支援専門員への情報提供について、以下の新たな様式によることとする。

医師による情報提供について、主治医意見書の様式を踏まえた新たな様式
歯科医師による情報提供について、歯科疾患在宅療養管理料(医療)の様式を踏まえた新たな様式。
これらの様式においては、居宅要介護者の社会生活面の課題にも目を向け、地域社会における様々な支援へとつながるよう、関連の記載欄を設けることとする。(※1ア関係)


③ 外部の管理栄養士による居宅療養管理指導の評価

【居宅療養管理指導★】
管理栄養士による居宅療養管理指導について、居宅において栄養改善が必要な要介護高齢者が一定数いる中で、算定回数が極めて少ない現状を踏まえ、診療報酬の例も参考に、当該事業所以外(他の医療機関、介護保険施設、日本栄養士会若しくは都道府県栄養士会が設置し運営する「栄養ケア・ステーション」)の管理栄養士が実施する場合も算定可能とする。


④ 歯科衛生士等による居宅療養管理指導の充実

【居宅療養管理指導★】
歯科衛生士等による居宅療養管理指導について、その充実を図る観点から、歯科衛生士等が居宅療養管理指導を行った場合の記録等の様式について、診療報酬における訪問歯科衛生指導料や歯科衛生実地指導料の記載内容を参考にした新たな様式によることとする。

⑤ 短期入所療養介護における医学的管理の評価の充実

【短期入所療養介護★】
介護老人保健施設が提供する短期入所療養介護について、短期入所生活介護と利用目的や提供サービスが類似している状況があること等を踏まえ、基本報酬の評価を見直すとともに、医療ニーズのある利用者の受入の促進及び介護老人保健施設における在宅療養支援機能の推進の観点から、医師が診療計画に基づき必要な診療、検査等を行い、退所時にかかりつけ医に情報提供を行う総合的な医学的管理を評価する新たな加算を創設する。


⑥ 認知症グループホームにおける医療ニーズへの対応強化


【認知症対応型共同生活介護】
認知症グループホームにおいて、医療ニーズのある入居者への対応を適切に評価し、医療ニーズのある者の積極的な受入れを促進する観点から、医療連携体制加算(II)及び(III)の医療的ケアが必要な者の受入実績要件(前12月間において喀痰吸引又は経腸栄養が行われている者が1人以上)について、喀痰吸引・経腸栄養に加えて、医療ニーズへの対応状況や内容、負担を踏まえ、他の医療的ケアを追加する見直しを行う。

⑦ 退所前連携加算の見直し

【介護老人保健施設】
介護老人保健施設の入所者の早期の在宅復帰を促進する観点から、退所前連携加算について、入所前後から入所者が退所後に利用を希望する居宅介護支援事業者と連携し、退所後の介護サービスの利用方針を定め、その上で、現行の加算の要件である退所前の連携の取組を行った場合を新たに評価する区分を設けるその際、現行相当の加算区分については、新たな加算区分の取組を促進する観点から、評価の見直しを行う。


⑧ 所定疾患施設療養費の見直し

【介護老人保健施設】
所定疾患施設療養費について、介護老人保健施設の入所者により適切な医療を提供する観点から、介護老人保健施設における疾患の発症・治療状況を踏まえ、以下の見直しを行う。

ア 算定要件において、検査の実施を明確化する。当該検査については、協力医療機関等と連携して行った検査を含むこととする。

イ 所定疾患施設療養費(II)の算定日数を、「連続する7日まで」から「連続する10日まで」に延長する

ウ 対象疾患について、蜂窩織炎を追加する。

エ 業務負担軽減の観点から、給付費明細書の摘要欄の記載を簡素化する。


⑨ かかりつけ医連携薬剤調整加算の見直し

【介護老人保健施設】
かかりつけ医連携薬剤調整加算について、介護老人保健施設において、かかりつけ医との連携を推進し、継続的な薬物治療を提供する観点から、以下の見直しを行う。

ア 診療報酬の例を参考に、入所時及び退所時におけるかかりつけ医との連携を前提としつつ、当該連携に係る取組と、かかりつけ医と共同して減薬に至った場合を区分して評価する。また、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用によるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることを新たに評価する(減薬に至った場合の評価についてはこれを要件とする)。(※3(2)1イ参照)

イ 連携に係る取組については、入所に際し、薬剤の中止又は変更の可能性についてかかりつけ医に説明し理解を得るとともに、入所中に服薬している薬剤に変更があった場合には、退所時に、変更の経緯・理由や変更後の状態に関する情報をかかりつけ医に共有することを求めることとする。

ウ 入所中に薬剤の変更が検討される場合に、より適切な薬物治療が提供されるよう、当該介護老人保健施設の医師又は薬剤師が、関連ガイドライン等を踏まえた高齢者の薬物療法に関する研修を受講していることを求めることとする。


⑩ 有床診療所から介護医療院への移行促進

【介護医療院】
一般浴槽及び特別浴槽の設置を求める介護医療院の浴室の施設基準について、入所者への適切なサービス提供の確保に留意しつつ、介護療養病床を有する診療所から介護医療院への移行を一層促進する観点から、有床診療所から移行して介護医療院を開設する場合であって、入浴用リフトやリクライニングシャワーチェア等により、身体の不自由な者が適切に入浴できる場合は、一般浴槽以外の浴槽の設置は求めないこととする。この取扱いは、当該事業者が施設の新築、増築又は全面的な改築の工事を行うまでの間の経過措置とする。

⑪ 長期療養・生活施設の機能の強化

【介護医療院】
介護医療院について、医療の必要な要介護者の長期療養施設としての機能及び生活施設としての機能をより充実させる観点から、療養病床における長期入院患者を受け入れ、生活施設としての取組を説明し、適切なサービス提供を行うことを評価する新たな加算を創設する。具体的な算定要件は以下のとおりとし、入所した日から一定期間に限り算定可能とする。

・入所者が療養病床に長期間入院していた患者であること。
・入所にあたり、入所者及び家族等に生活施設としての取組について説明を行うこと。
・入所者及び家族等と地域住民等との交流が可能となるよう地域の行事や活動等に積極的に関与していること


⑫ 介護医療院の薬剤管理指導の見直し

【介護医療院】
介護医療院の薬剤管理指導について、介護の質の向上に係る取組を一層推進する観点から、CHASEへのデータ提出とフィードバックの活用によるPDCAサイクルの推進・ケアの向上を図ることを新たに評価する(。※3(2)1イ参照)


⑬ 介護療養型医療施設の円滑な移行

【介護療養型医療施設】
介護療養型医療施設について、令和5年度末の廃止期限までの円滑な移行等に向けて、より早期の意思決定を促す観点から、事業者に、一定期間ごとに移行等に係る検討の状況について指定権者に報告を求め、期限までに報告されない場合には、次の期限までの間、基本報酬を減算する。


(4)在宅サービスの機能と連携の強化

① 訪問介護における通院等乗降介助の見直し

【訪問介護、通所系サービス★、短期入所系サービス★】
通院等乗降介助について、利用者の身体的・経済的負担の軽減や利便性の向上の観点から、目的地が複数ある場合であっても、居宅が始点又は終点となる場合には、その間の病院等から病院等への移送や、通所系サービス・短期入所系サービスの事業所から病院等への移送といった目的地間の移送に係る乗降介助に関しても、同一の事業所が行うことを条件に、算定可能とするこの場合、通所系サービスについては利用者宅と事業所との間の送迎を行わない場合の減算を適用し、短期入所系サービスについては、利用者に対して送迎を行う場合の加算を算定できないこととする。


② 訪問入浴介護の報酬の見直し

【訪問入浴介護★】
訪問入浴介護について、利用者への円滑なサービス提供と適切な評価を図る観点から、以下の見直しを行う。

ア 新規利用者へのサービス提供に際して、事前の居宅訪問を行うなど、事業者に一定の対応が生じていることを踏まえ、新規利用者に対して、初回のサービス提供を行う前に居宅を訪問し、訪問入浴介護の利用に関する調整(浴槽の設置場所や給排水の方法の確認等)を行った場合を評価する新たな加算を創設する。

イ 清拭又は部分浴を実施した場合の減算について、サービス提供の実態を踏まえ、減算幅を見直す。


③ 退院当日の訪問看護

【訪問看護★】
利用者のニーズに対応し在宅での療養環境を早期に整える観点から、退院・退所当日の訪問看護について、現行の特別管理加算の対象に該当する者に加えて、診療報酬上の取扱いと同様に、主治の医師が必要と認める場合は算定を可能とする。

④ 看護体制強化加算の見直し

【訪問看護★】
訪問看護の看護体制強化加算について、医療ニーズのある要介護者等の在宅療養を支える環境を整える観点や訪問看護の機能強化を図る観点から、以下の見直しを行う。

ア 利用者の実態等も踏まえて、「特別管理加算を算定した割合30%以上」の要件を、「20%以上」に見直す。この際、当該要件緩和や、介護予防訪問看護についてはターミナルケア加算の要件が含まれていないことを踏まえて、訪問看護の看護体制強化加算(I)及び(II)並びに介護予防訪問看護の看護体制強化加算の評価の見直しを行う

イ サービスの継続性に配慮しつつ、指定(介護予防)訪問看護の提供に当たる従業員に占める看護職員の割合を6割以上とする要件を新たに設ける。その際、2年の経過措置期間を設けることとする。


⑤ 緊急時の宿泊ニーズへの対応の充実

【認知症対応型共同生活介護★、短期入所療養介護、小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護】
在宅高齢者の緊急時の宿泊ニーズに対応できる環境づくりを一層推進する観点から、以下の見直しを行う。

ア 認知症対応型共同生活介護において、利用者の状況や家族等の事情により介護支援専門員が緊急に利用が必要と認めた場合等を要件とする定員を超えての短期利用の受入れ(緊急時短期利用)について、認知症グループホームが地域における認知症ケアの拠点として在宅高齢者の緊急時の宿泊ニーズを受け止めることができるようにする観点から、以下の要件の見直しを行う。

i 「1事業所1名まで」とされている受入人数の要件について、利用者へのサービスがユニット単位で実施されていることを踏まえ、「1ユニット1名まで」とする。

ii「7日以内」とされている受入日数の要件について、「7日以内を原則として、利用者家族の疾病等やむを得ない事情がある場合には14日以内」とする。

iii「個室」とされている利用可能な部屋の要件について、「おおむね7.43m²/人でプライバシーの確保に配慮した個室的なしつらえ」が確保される場合には個室以外も認めることとする。

イ 短期入所療養介護の緊急短期入所受入加算について、短期入所生活介護における同加算と同様に、「7日以内」とされている受入日数の要件について、7日以内を原則として、利用者家族の疾病等やむを得ない事情がある場合には14日以内とする。

ウ 小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護において、事業所の登録定員に空きがあること等を要件とする登録者以外の短期利用(短期利用居宅介護費)について、登録者のサービス提供に支障がないことを前提に、宿泊室に空きがある場合には算定可能とする。

⑥ 通所介護における地域等との連携の強化

【通所介護】
通所介護について、利用者の地域における社会参加活動や地域住民との交流を促進する観点から、地域密着型通所介護等と同様に、その事業の運営に当たって、地域住民やボランティア団体等との連携及び協力を行う等の地域との交流に努めなければならないこととする。

⑦ 退院・退所時のカンファレンスにおける福祉用具専門相談員等の参画促進

【居宅介護支援、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院】

退院・退所時のスムーズな福祉用具貸与の利用を図る観点から、居宅介護支援の退院・退所加算や施設系サービスの退所時の支援に係る加算において求められる退院・退所時のカンファレンスについて、退院・退所後に福祉用具の貸与が見込まれる場合には、必要に応じ、福祉用具専門相談員や居宅サービスを提供する作業療法士等が参加することを明確化する。

※(1)①②③④、(2)①⑦⑧、(3)①②③④⑤の事項も参照。

(5)介護保険施設や高齢者住まいにおける対応の強化

①個室ユニット型施設の設備・勤務体制の見直し

【介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院、短期入所生活介護★、短期入所療養介護★】

施設系サービス及び短期入所系サービスにおける個室ユニット型施設について、ケアの質を維持しつつ、人材確保や職員定着を目指し、ユニットケアを推進する観点から、以下の見直しを行う。

ア 1ユニットの定員を、夜間及び深夜を含めた介護・看護職員の配置の実態を勘案して職員を配置するよう努めることを求めつつ、現行の「おおむね10人以下」から「原則としておおむね10人以下とし、15人を超えないものとする。

イ ユニットリーダーについて、原則常勤を維持しつつ、仕事と育児や介護との両立が可能となる環境整備を進め、離職防止・定着促進を図る観点から、人員配置基準や報酬算定について、両立支援への配慮に係る見直しを行う(II4(1)6参照)。

ウ ユニット型個室的多床室について、感染症やプライバシーに配慮し、個室化を進める観点から、新たに設置することを禁止する。

※(1)①②③④、(2)①②③④⑤⑥、(3)⑥⑦⑧⑨⑩⑪⑫⑬の事項も参照



(6)ケアマネジメントの質の向上と公正中立性の確保

① 質の高いケアマネジメントの推進(特定事業所加算の見直し等)

【居宅介護支援】
居宅介護支援について、経営の安定化を図るとともに、質の高いケアマネジメントの一層の推進、公正中立性の確保等を図る観点から、以下の加算の見直しや対応を行う。

ア 特定事業所加算について、以下の見直しを行う。
・必要に応じて、多様な主体等が提供する生活支援のサービス(インフォーマルサービスを含む)が包括的に提供されるような居宅サービス計画を作成していることを要件として求める。

・小規模事業所が事業所間連携により質の高いケアマネジメントを実現していくよう、事業所間連携により体制確保や対応等を行う事業所を評価する新たな区分を創設する。

特定事業所加算(IV)ついて、加算(I)から(III)までと異なり、病院との連携や看取りへの対応の状況を要件とするものであることを踏まえ、医療と介護の連携を推進する観点から、特定事業所加算から切り離した別個の加算とする

イ ケアマネジメントの公正中立性の確保を図る観点から、事業者に、以下について、利用者に説明を行うとともに、介護サービス情報公表制度において公表することを求める

・前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与の各サービスの利用割合

・前6か月間に作成したケアプランにおける、訪問介護、通所介護、地域密着型通所介護、福祉用具貸与の各サービスごとの、同一事業者によって提供されたものの割合


② 逓減制の見直し

【居宅介護支援】
居宅介護支援について、適切なケアマネジメントの実施を確保しつつ、経営の安定化を図る観点から、介護支援専門員1人当たりの取扱件数が40件以上の場合40件目から、60件以上の場合60件目からそれぞれ評価が低くなる(40件未満は居宅介護支援費(I)、40件以上60件未満の部分は同(II)、60件以上の部分は同(III)が適用される)逓減制において、一定のICT(AIを含む)の活用又は事務職員の配置を行っている事業者については、逓減制の適用(居宅介護支援費(II)の適用)を45件以上の部分からとする見直しを行うその際、この取扱いを行う場合の逓減率(居宅介護支援費(II)及び(III)の単位数)について、メリハリをつけた設定とする見直しを行う。また、特定事業所加算における「介護支援専門員1人当たりの受け入れ可能な利用者数」について、この取扱いを踏まえた見直しを行う。

また、逓減制における介護支援専門員1人当たりの取扱件数の計算に当たり、現在、事業所が自然災害や感染症等による突発的な対応で利用者を受け入れた場合は、例外的に件数に含めないこととしているが、地域の実情を踏まえ、事業所がその周辺の中山間地域等の事業所の存在状況からやむを得ず利用者を受け入れた場合についても例外的に件数に含めない取扱いを可能とする見直しを行う。


③ 医療機関との情報連携の強化【居宅介護支援】

居宅介護支援について、医療と介護の連携を強化し、適切なケアマネジメントの実施やケアマネジメントの質の向上を進める観点から、利用者が医療機関において医師の診察を受ける際に介護支援専門員が同席し、医師等と情報連携を行い、当該情報を踏まえてケアマネジメントを行うことを一定の場合に評価する新たな加算を創設する。


④ 看取り期におけるサービス利用前の相談・調整等に係る評価

【居宅介護支援】
居宅介護支援について、看取り期における適切な居宅介護支援の提供や医療と介護の連携を推進する観点から、居宅サービス等の利用に向けて介護支援専門員が利用者の退院時等にケアマネジメント業務を行ったものの利用者の死亡によりサービス利用に至らなかった場合に、モニタリングやサービス担当者会議における検討等必要なケアマネジメント業務や給付管理のための準備が行われ、介護保険サービスが提供されたものと同等に取り扱うことが適当と認められるケースについて、居宅介護支援の基本報酬の算定を可能とする見直しを行う。


⑤ 介護予防支援の充実

【介護予防支援】
介護予防支援について、地域包括支援センターが居宅介護支援事業者に外部委託を行いやすい環境の整備を進める観点から、地域包括支援センターが委託する個々のケアプランについて、委託時における、居宅介護支援事業者との適切な情報連携等を評価する新たな加算を創設する。


(7)地域の特性に応じたサービスの確保

① 離島や中山間地域等におけるサービスの充実

【夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護★、小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護】
離島や中山間地域等の要介護者に対する介護サービスの提供を促進する観点から、以下の見直しを行う。他のサービスと同様、これらの加算については、区分支給限度基準額の算定に含めないこととする。

ア 夜間対応型訪問介護について、移動のコストを適切に評価す観点からも、他の訪問系サービスと同様に、特別地域加算、中山間地域等における小規模事業所加算、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算の対象とする。

イ 認知症対応型通所介護について、他の通所系サービスと同様に、中山間地域等に居住する者へのサービス提供加算の対象とする。

ウ小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護について、「訪問」も提供することを踏まえ、移動のコストを適切に評価する観点からも、訪問系サービスと同様に、特別地域加算、中山間地域等における小規模事業所加算の対象とする。


② 地域の特性に応じた認知症グループホームの確保

【認知症対応型共同生活介護★】
認知症グループホームについて、地域の特性に応じたサービスの整備・提供を促進する観点から、ユニット数を弾力化するとともに、サテライト型事業所の基準を創設する。

ア 認知症グループホームは地域密着型サービス(定員29人以下)であることを踏まえ、経営の安定性の観点から、ユニット数について、「原則1又は2、地域の実情により事業所の効率的運営に必要と認められる場合は3」とされているところ、これを「3以下」とする。

イ 複数事業所で人材を有効活用しながら、より利用者に身近な地域でサービス提供が可能となるようにする観点から、サテライト型事業所の基準を創設する。同基準は、本体事業所との兼務等により、代表者、管理者を配置しないことや、介護支援専門員ではない認知症介護実践者研修を修了した者を計画作成担当者として配置することができるようにするなど、サテライト型小規模多機能型居宅介護の基準も参考にしつつ、サービス提供体制を適切に維持できるようにするため、サテライト型事業所のユニット数については、本体事業所のユニット数を上回らず、かつ、本体事業所のユニット数との合計が最大4までとする。


③ 過疎地域等におけるサービス提供の確保

【小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護】
「令和元年の地方からの提案等に関する対応方針」(令和元年12月23日閣議決定)を踏まえ、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護について、過疎地域等におけるサービス提供を確保する観点から、過疎地域等において、地域の実情により事業所の効率的運営に必要であると市町村が認めた場合に、人員・設備基準を満たすことを条件として、登録定員を超過した場合の報酬減算を一定の期間(市町村が登録定員の超過を認めた時から当該介護保険事業計画期間終了までの最大3年間を基本とする。また、介護保険事業計画の見直しごとに、市町村が将来のサービス需要の見込みを踏まえて改めて検討し、代替サービスを新規整備するよりも既存の事業所を活用した方が効率的であると認めた場合に限り、次の介護保険事業計画期間の終期まで延長が可能)行わないこととする。


④ 地域の特性に応じた小規模多機能型居宅介護の確保

【小規模多機能型居宅介護★】
令和2年の地方分権改革に関する提案募集における提案を踏まえ、小規模多機能型居宅介護について、地域の特性に応じたサービスの整備・提供を促進する観点から、看護小規模多機能型居宅介護等と同様に、厚生労働省令で定める登録定員及び利用定員の基準を、市町村が条例で定める上での「従うべき基準」(必ず適合しなければならない基準であり、全国一律)から標準基準」(通常よるべき基準であり、合理的な理由がある範囲内で、地域の実情に応じて異なる内容を定めることが許容されるもの)に見直す。



⑤ 特例居宅介護サービス費による地域の実情に応じたサービス提供の確保

【訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、訪問入浴介護★、訪問看護★、訪問リハビリテーション★、居宅療養管理指導★、通所介護、地域密着型通所介護、療養通所介護、認知症対応型通所介護★、通所リハビリテーション★、短期入所生活介護★、短期入所療養介護★、小規模多機能型居宅介護★、看護小規模多機能型居宅介護、特定施設入居者生活介護★、地域密着型特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護★、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、福祉用具貸与★、居宅介護支援、介護予防支援】

中山間地域等において、地域の実情に応じた柔軟なサービス提供をより可能とする観点から、令和2年の地方分権改革に関する提案募集における提案(訪問看護ステーションごとに置くべき看護師等の員数を「従うべき基準」から「参酌すべき基準」とする)も踏まえ、特例居宅介護サービス費等の対象地域と特別地域加算の対象地域について、自治体からの申請を踏まえて、それぞれについて分けて指定を行う等の対応を行う。

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