令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)
令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2) を内容を掲載しています。
【訪問リハビリテーション・通所リハビリテーション】
問2 リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)の算定要件について、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、利用者の居宅を訪問し、その他指定居宅サービス従業者あるいは利用者の家族に対し指導や助言することとなっているが、その訪問頻度はどの程度か。
(答) 訪問頻度については、利用者の状態等に応じて、通所リハビリテーション計画に基づき適時適切に実施すること。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問85の修正。
問3 リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)における理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士による居宅への訪問時間は人員基準の算定外となるのか。
(答)訪問時間は、通所リハビリテーション、病院、診療所及び介護老人保健施設、介護医療院の人員基準の算定に含めない
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問86の修正。
問4 一事業所が、利用者によってリハビリテーションマネジメント加算(A)イ又はロ若しくは(B)イ又はロを取得するということは可能か。
(答)利用者の状態に応じて、一事業所の利用者ごとにリハビリテーションマネジメント加算(A)イ又は若しくは(B)イ又はロを取得することは可能である。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問87の修正。
問5 サービス提供を実施する事業者が異なる訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションの利用者がおり、それぞれの事業所がリハビリテーションマネジメント加算(A)又は(B)を取得している場合、リハビリテーション会議を通じてリハビリテーション計画を作成する必要があるが、当該リハビリテーション会議を合同で開催することは可能か。
(答)居宅サービス計画に事業者の異なる訪問リハビリテーションと通所リハビリテーションの利用が位置づけられている場合であって、それぞれの事業者が主体となって、リハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を構成員と共有し、リハビリテーション計画を作成等するのであれば、リハビリテーション会議を合同で会議を実施しても差し支えない
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問7の修正。
問6 「リハビリテーションマネジメント加算等に関する基本的な考え方並びにリハビリテーション計画書等の事務処理手順及び様式例の提示について」に示されたリハビリテーション計画書の様式について、所定の様式を活用しないとリハビリテーションマネジメント加算や移行支援加算等を算定することができないのか。
(答)様式は標準例をお示ししたものであり、同様の項目が記載されたものであれば、各事業所で活用されているもので差し支えない。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問8の修正。
問7 リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)の算定要件にあるリハビリテーション会議の開催頻度を満たすことができなかった場合、当該加算は取得できないのか。
(答)リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)の取得に当たっては、算定要件となっているリハビリテーション会議の開催回数を満たす必要がある。なお、リハビリテーション会議は開催したものの、構成員のうち欠席者がいた場合には、当該会議終了後、速やかに欠席者と情報共有すること。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問10の修正。
問8 リハビリテーションマネジメント加算(B)の算定要件にある「医師が利用者またはその家族に対して説明し、利用者の同意を得ること」について、当該医師はリハビリテーション計画を作成した医師か、計画的な医学的管理を行っている医師のどちらなのか。
(答)リハビリテーション計画を作成した医師である。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問11の修正。
問9 リハビリテーションマネジメント加算(A)とリハビリテーションマネジメント加算(B)については、同時に取得することはできないが、月によって加算の算定要件の可否で加算を選択することは可能か。
(答)リハビリテーションマネジメント加算(A)とリハビリテーションマネジメント加算(B)については、同時に取得することはできないものの、いずれかの加算を選択し算定することは可能である。ただし、リハビリテーションマネジメント加算については、リハビリテーションの質の向上を図るため、SPDCAサイクルの構築を通じて、継続的にリハビリテーションの質の管理を行うものであることから、リハビリテーションマネジメント加算(B)が算定できる通所リハビリテーション計画を作成した場合は、継続的にリハビリテーションマネジメント加算(B)を、リハビリテーションマネジメント加算(A)が算定できる通所リハビリテーション計画を作成した場合は、継続的にリハビリテーションマネジメント加算(A)を、それぞれ取得することが望ましい。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問12の修正。
問10 リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)については、当該加算を取得するに当たって、初めて通所リハビリテーション計画を作成して同意を得た日の属する月から取得することとされているが、通所リハビリテーションの提供がない場合でも、当該月に当該計画の説明と同意のみを得れば取得できるのか。
(答)取得できる。
リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)は、「通所リハビリテーション計画を利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得た日の属する月」から取得することとしているため、通所リハビリテーションの提供がなくても、通所リハビリテーションの提供開始月の前月に同意を得た場合は、当該月より取得が可能である。
なお、訪問リハビリテーションにおいても同様に取り扱う。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(平成27年6月1日)問1の修正。
問11 同一利用者に対して、複数の事業所が別々に通所リハビリテーションを提供している場合、各々の事業者がリハビリテーションマネジメント加算の算定要件を満たしていれば、リハビリテーションマネジメント加算を各々算定できるか。
(答)事業所ごとに提供可能なサービスの種類が異なり、単一の事業所で利用者が必要とする理学療法、作業療法、言語聴覚療法のすべてを提供できない場合、複数の事業所で提供することが考えられる。例えば、脳血管疾患発症後であって、失語症を認める利用者に対し、1つの事業所がリハビリテーションを提供することとなったが、この事業所には言語聴覚士が配置されていないため、失語に対するリハビリテーションは別の事業所で提供されるというケースが考えられる。
この場合、例えば、リハビリテーションマネジメント加算(A)であれば、リハビリテーション会議を通じて、提供可能なサービスが異なる複数の事業所を利用することを話し合った上で、通所リハビリテーション計画を作成し、その内容について利用者の同意を得る等、必要な算定要件を各々の事業者が満たしていれば、リハビリテーションマネジメント加算(A)の算定は可能である。
リハビリテーションマネジメント加算(B)についても同様に取り扱う。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.4)(平成27年7月31日)問1の修正。
問12 移行支援加算に係る解釈通知における、「(i)当該事業所における評価対象期間の利用者ごとの利用者延月数の合計」は、具体的にはどのように算出するか。
(答)移行支援加算は、利用者のADL・IADLが向上し、社会参加に資する取組に移行する等を指標として、質の高いリハビリテーションを提供する事業所を評価するものである。
そのため、「社会参加への移行状況」と「サービスの利用の回転」を勘案することとしている。
このうち、「サービスの利用の回転」の算定方法は下記のとおりである。
この平均利用月数を算出する際に用いる、「(i)当該事業所における評価対象期間の利用者ごとの利用者延月数の合計」とは、評価対象期間に当該事業所を利用した者の、評価対象期間におけるサービス利用の延月数(評価対象期間の利用者延月数)を合計するものである。なお、評価対象期間以外におけるサービスの利用は含まない。
(評価対象期間の利用者ごとの利用者延月数のイメージ)
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.6)(平成28年3月18日)の修正。
問13 リハビリテーションマネジメント加算(B)の算定要件では、医師がリハビリテーション計画の内容について利用者又はその家族へ説明することとされている。リハビリテーション会議の構成員の参加については、テレビ電話装置等を使用しても差し支えないとされているが、リハビリテーション計画の内容について医師が利用者又はその家族へテレビ電話装置等を介して説明した場合、リハビリテーションマネジメント加算(B)の算定要件を満たすか。
(答)リハビリテーション会議の中でリハビリテーション計画の内容について利用者又はその家族へ説明する場合に限り満たす。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成30年3月23日)問53の修正。
問14 リハビリテーションマネジメント加算におけるリハビリテーション会議の構成員の参加については、テレビ電話装置等を使用しても差し支えないとされているが、テレビ電話装置等の使用について、基本的には音声通話のみであるが、議事のなかで必要になった時に、リハビリテーション会議を実施している場の動画や画像を送る方法は含まれるか。
(答)含まれない。
テレビ電話装置等の使用については、リハビリテーション会議の議事を円滑にする観点から、常時、医師とその他の構成員が動画を共有している必要がある。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成30年3月23日)問54の修正。
問15 令和3年3月以前にリハビリテーションマネジメント加算(Ⅳ)を算定している場合、令和3年4月からリハビリテーションマネジメント加算(A)ロ又は(B)ロの算定の開始が可能か。
(答)リハビリテーションマネジメント加算(A)ロ及び(B)ロについては、令和3年4月以降に、リハビリテーション計画書を見直した上で「科学的介護情報システム(Long-term care Information system For Evidence)」(「LIFE」)へ情報の提出を行い、リハビリテーションマネジメント加算(A)ロ又は(B)ロの要件を満たした月から算定が可能である。
問16 訪問・通所リハビリテーションの利用開始時点でリハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)(令和3年3月以前ではリハビリテーションマネジメント加算(Ⅱ)以上)を算定していない場合において、リハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)の算定を新たに開始することは可能か。
(答)初めてリハビリテーション計画を作成した際に、利用者とその家族に対し説明と同意を得ている場合は可能。
なお、利用者の同意を得た日の属する月から6月間を超えてリハビリテーションマネジメント加算(A)又は(B)を取得する場合は、原則としてリハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅱ)若しくはロ(Ⅱ)又は(B)イ(Ⅱ)若しくはロ(Ⅱ)を取得することとなる。
問18 移行支援加算は事業所の取り組んだ内容を評価する加算であるが、同一事業所において、当該加算を取得する利用者と取得しない利用者がいることは可能か。
(答)同一事業所において、加算を取得する利用者と取得しない利用者がいることはできない。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問90の修正。
問20 移行支援加算で通所リハビリテーションから通所介護、訪問リハビリテーションから通所リハビリテーション等に移行後、一定期間後元のサービスに戻った場合、再び算定対象とすることができるのか。
(答)移行支援加算については、通所リハビリテーションの提供を終了した日から起算して14日以降44日以内に通所リハビリテーション従業者が通所リハビリテーション終了者に対して、指定通所介護等を実施していることを確認し、記録していることとしている。なお、3月以上経過した場合で、リハビリテーションが必要であると医師が判断した時は、新規利用者とすることができる。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問13の修正。
問22 報酬告示又は予防報酬告示の留意事項通知において、医療保険から介護保険のリハビリテーションに移行する者の情報提供に当たっては「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養管理及び口腔管理の実施に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和3年3月16日老認発0316第3号、老老発0316第2号)の別紙様式2-2-1を用いることとされている。別紙様式2-2-1はBarthel Index が用いられているが、情報提供をする医師と情報提供を受ける医師との間で合意している場合には、FIM(Functional Independence Measure)を用いて評価してもよいか。
(答)医療保険から介護保険のリハビリテーションに移行する者の情報提供に当たっては別紙様式2-2-1を用いる必要があるが、Barthel Index の代替としてFIMを用いる場合に限り変更を認める。
なお、様式の変更に当たっては、本件のように情報提供をする医師と情報提供を受ける医師との間で事前の合意があることが必要である。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成30年3月23日)問50の修正。
問23 医療保険から介護保険のリハビリテーションに移行する者の情報提供について、「リハビリテーション・個別機能訓練、栄養管理及び口腔管理の実施に関する基本的な考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」(令和3年3月16日老認発0316第3号、老老発0316第2号)の別紙様式2-2-1をもって、保険医療機関から介護保険のリハビリテーション事業所が情報提供を受け、当該事業所の医師が利用者を診確療するとともに、別紙様式2-2-1に記載された内容について認し、リハビリテーションの提供を開始しても差し支えないと判断した場合には、例外として、別紙様式2-2-1をリハビリテーション計画書と見なしてリハビリテーションの算定を開始してもよいとされている。 1)医療保険から介護保険のリハビリテーションへ移行する者が、当該保険医療機関を介護保険のリハビリテーション事業所として利用し続ける場合であっても同様の取扱いをしてよいか。また、その場合、保険医療機関側で当該の者を診療し、様式2-2-1を記載して情報提供を行った医師と、介護保険のリハビリテーション事業所側で情報提供を受ける医師が同一であれば、情報提供を受けたリハビリテーション事業所の医師の診療を省略して差し支えないか。 2)医療保険から介護保険のリハビリテーションへ移行する者が、保険医療機関から情報提供を受ける介護保険のリハビリテーション事業所において、指定訪問リハビリテーションと指定通所リハビリテーションの両方を受ける場合、リハビリテーション会議の開催等を通じて、利用者の病状、心身の状況、希望及びその置かれている環境に関する情報を構成員と共有し、訪問リハビリテーション及び通所リハビリテーションの目標及び当該目標を踏まえたリハビリテーション提供内容について整合が取れたものとなっていることが確認できれば、別紙様式2-1による情報提供の内容を訪問リハビリテーション及び通所リハビリテーションの共通のリハビリテーション計画とみなして、双方で使用して差し支えないか。
(答) 1)よい。また、医師が同一の場合であっては、医師の診療について省略して差し支えない。ただし、その場合には省略した旨を理由とともに記録すること。
2)差し支えない。
≪参考≫居宅基準第81条第5項、基準解釈通知第3の四の3の(3)⑤から⑦までを参照のこと。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成30年3月23日)問51の修正。
問24 訪問リハビリテーションの算定の基準に係る留意事項に、「理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が、介護支援専門員を通じて、指定訪問介護の事業その他の指定居宅サービスに該当する事業に係る従業者に対し、リハビリテーションの観点から、日常生活上の留意点、介護の工夫等の情報を伝達していること」があるが、その他の指定居宅サービスを利用していない場合や福祉用具貸与のみを利用している場合はどのような取扱いとなるのか。
(答)リハビリテーション以外にその他の指定居宅サービスを利用していない場合は、該当する他のサービスが存在しないため情報伝達の必要性は生じない。また、福祉用具貸与のみを利用している場合であっても、本基準を満たす必要がある。通所リハビリテーションにおいても同様に取り扱う。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問9の修正。
【訪問リハビリテーション】
問25 訪問リハビリテーションでリハビリテーションマネジメント加算(A)又は(B)を算定する場合、リハビリテーション会議の実施場所はどこになるのか。
(答)訪問リハビリテーションの場合は、指示を出した医師と居宅を訪問し、居宅で実施する又は利用者が医療機関を受診した際の診察の場面で実施することが考えられる。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問88の修正。
問26 別の医療機関の医師から計画的な医学的管理を受けている利用者に対し、指定訪問リハビリテーション事業所等の医師が、自らは診療を行わず、当該別の医療機関の医師から情報提供を受けてリハビリテーションを計画、指示してリハビリテーションを実施した場合、当該別の医療機関の医師が適切な研修の修了等をしていれば、基本報酬から50 単位を減じた上で訪問リハビリテーション料等を算定できることとされている。この「適切な研修の修了等」に、日本医師会の「日医かかりつけ医機能研修制度」の応用研修の単位を取得した場合は含まれるか。
(答)含まれる。なお、応用研修のすべての単位を取得している必要はなく、事業所の医師に情報提供を行う日が属する月から前36 月の間に合計6単位以上(応用研修のうち、「応用研修第1期」の項目である「フレイル予防・高齢者総合的機能評価(CGA)・老年症候群」「栄養管理」「リハビリテーション」「摂食嚥下障害」及び「応用研修第2期」の項目である「かかりつけ医に必要な生活期リハビリテーションの実際」「在宅リハビリテーション症例」「リハビリテーションと栄養管理・摂食嚥下障害」のうち、いずれか1単位以上を含むこと。)を取得又は取得を予定していればよい。また、別の医療機関の医師が訪問リハビリテーション事業所等の医師に情報提供をする際に下記を参考とした記載をすることが望ましい。
「適切な研修の修了等をしている。」
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.8)(平成31年2月5日)問1の修正。
【通所リハビリテーション】
問28 通所リハビリテーションの提供時間中にリハビリテーション会議を開催する場合、当該会議に要する時間は人員基準の算定に含めてよいか。また、リハビリテーション会議を事業所以外の場所で開催する場合も人員基準の算定に含めてよいか。
(答)通所リハビリテーションの提供時間中に事業所内でリハビリテーション会議を開催する場合は、人員基準の算定に含めることができる。
リハビリテーション会議の実施場所が事業所外の場合は、人員基準の算定に含めない。
リハビリテーション提供体制加算に定める理学療法士等の配置についても同様に扱う。
また、利用者のサービス提供時間中にリハビリテーション会議を実施して差し支えない。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成27年4月1日)問97の修正。
問29 短期集中個別リハビリテーション実施加算と認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)・(Ⅱ)を3ケ月実施した後に、利用者の同意を得て、生活行為の内容の向上を目標としたリハビリテーションが必要であると判断された場合、生活行為向上リハビリテーション実施加算に移行することができるのか。
(答)可能である。ただし、短期集中個別リハビリテーション実施加算と認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)・(Ⅱ)から生活行為向上リハビリテーション実施加算へ連続して移行する場合には、短期集中個別リハビリテーション実施加算と認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)・(Ⅱ)を取得した月数を、6月より差し引いた月数のみ生活行為向上リハビリテーション実施加算を算定可能である。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問14の修正。
問30 平成19年4月から、医療保険から介護保険におけるリハビリテーションに移行した日以降は、同一の疾患等に係る医療保険における疾患別リハビリテーション料は算定できないこととされており、また、同一の疾患等について介護保険におけるリハビリテーションを行った月は、医療保険における疾患別リハビリテーション医学管理料は算定できないこととされている。この介護保険におけるリハビリテーションには、通所リハビリテーション及び介護予防通所リハビリテーションが含まれているが、①通所リハビリテーションにおいて、「リハビリテーションマネジメント加算(A)」、「リハビリテーションマネジメント加算(B)」や「短期集中個別リハビリテーション実施加算」、②介護予防通所リハビリテーションにおいて、利用者の運動器機能向上に係る個別の計画の作成、サービス実施、評価等を評価する「運動器機能向上加算」を算定していない場合であっても、同様に取り扱うのか。
(答)貴見のとおり。
通所リハビリテーションにおいて、リハビリテーションマネジメント加算(A)、リハビリテーションマネジメント加算(B)や短期集中個別リハビリテーション実施加算を算定していない場合及び介護予防通所リハビリテーションにおいて、運動機能向上加算を算定していない場合であっても、介護保険におけるリハビリテーションを受けているものであり、同様に取り扱うものである。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問15の修正。
問31 リハビリテーションマネジメント加算(A)又はリハビリテーションマネジメント加算(B)は、多職種協働にて行うリハビリテーションのプロセスを評価する加算とされているが、PT、OT等のリハビリテーション関係職種以外の者(介護職員等)が直接リハビリテーションを行っても良いか。
(答)通所リハビリテーション計画の作成や利用者の心身の伏況の把握等については、多職種協働で行われる必要があるものの、診療の補助行為としての(医行為に該当する)リハビリテーションの実施は、PT、OT等のリハビリテーション関係職種が行わなければならない。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成27年4月30日)問16の修正。
問32 リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)を取得しなくなった場合であっても、その後、利用者の状態に応じてリハビリテーションマネジメント加算(A)を再度取得する必要が生じた際には、リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)から取得することができるのか。
(答)リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)を取得しなくなった場合において、利用者の同意を得た日の属する月から6月間を超えてリハビリテーションマネジメント加算(A)を再度取得する場合は、原則としてリハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅱ)又はロ(Ⅱ)を取得することとなる。
ただし、リハビリテーション会議を開催し、利用者の急性増悪等により、当該会議を月に1回以上開催し、利用者の状態の変化に応じ、当該計画を見直していく必要性が高いことを利用者若しくは家族並びに構成員が合意した場合、リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)を再度6月間取得することができる。その際には、改めて居宅を訪問し、利用者の状態や生活環境についての情報収集(Survey)すること。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(平成27年6月1日)問3の修正。
問33 リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)取得中で、取得開始から6月間を超えていない場合であっても、リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅱ)又はロ(Ⅱ)に変更して取得することは可能か。例えば、月1回のリハビリテーション会議の開催によりリハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)を取得し2月間が経過した時点で、月1回のリハビリテーション会議の開催が不要と通所リハビリテーション計画を作成した医師が判断した場合、3月目から3月に1回のリハビリテーション会議の開催によるリハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅱ)又はロ(Ⅱ)に変更して取得することはできないのか。
(答)リハビリテーションマネジメント加算(A)は、医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの多職種が協働し通所リハビリテーション計画の作成を通じたリハビリテーションの支援方針やその方法の共有、利用者又はその家族に対する生活の予後や通所リハビリテーション計画等についての説明、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士による居宅での生活の指導を行うことで、心身機能、活動、参加にバランスよくアプローチするリハビリテーションを管理することを評価するものである。
リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)については、利用者の状態が不安定となりやすい時期において、集中的に一定期間(6月間)に渡ってリハビリテーションの管理を行うことを評価するものである。したがって、リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅰ)又はロ(Ⅰ)を6月間取得した後に、リハビリテーションマネジメント加算(A)イ(Ⅱ)又はロ(Ⅱ)を取得すること。
リハビリテーションマネジメント加算(B)についても同様に取り扱う。
※ 平成27年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.3)(平成27年6月1日)問4の修正。
問34 新規利用者について通所リハビリテーションの利用開始日前に利用者の居宅を訪問した場合は、通所リハビリテーションの算定基準を満たすのか。また、新規利用者について、介護予防通所リハビリテーションの利用開始日前に利用者の居宅を訪問した場合は、介護予防通所リハビリテーションの算定基準を満たすのか。
(答)いずれの場合においても、利用初日の1月前から利用前日に利用者の居宅を訪問した場合であって、訪問日から利用開始日までの間に利用者の状態と居宅の状況に変化がなければ、算定要件である利用者の居宅への訪問を行ったこととしてよい。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.4)(平成30年5月29日)問8の修正。
問35 通所リハビリテーションのリハビリテーションマネジメント加算(A)及び(B)では、リハビリテーション会議の開催頻度について、リハビリテーション計画の同意を得た日の属する月から起算して6月以内の場合にあっては1月に1回以上の開催が求められているが、「算定開始の月の前月から起算して前24月以内に介護保険または医療保険のリハビリテーションに係る報酬の請求が併せて6月以上ある利用者については、算定当初から3月に1回の頻度でよいこととする」とされている。上記の要件に該当している利用者におけるリハビリテーション会議の開催頻度についても、3月に1回として差し支えないか。
(答)差し支えない。
≪参考≫
介護報酬通知(平12老企36号)第2の8・⑾・⑥
⑥リハビリテーション会議の開催頻度について、指定通所リハビリテーションを実施する指定通所リハビリテーション事業所若しくは指定介護予防通所リハビリテーションを実施する指定介護予防通所リハビリテーション事業所並びに当該事業所の指定を受けている保険医療機関において、算定開始の月の前月から起算して前24月以内に介護保険または医療保険のリハビリテーションに係る報酬の請求が併せて6月以上ある利用者については、算定当初から3月に1回の頻度でよいこととする。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30年3月28日)問1の修正。
問36 「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について」(平成11年9月17日老企第25号)において、通所リハビリテーションは一定の条件のもと事業所の屋外でのサービスを提供できるものであるとされているが、この条件を満たす場合には公共交通機関の利用や買い物等のリハビリテーションサービスの提供も可能か。
(答)可能。また、事業所の敷地外でサービスを提供する際には、サービス提供場所との往復を含め、常時従事者が付き添い、必要に応じて速やかに当該事業所に連絡、搬送できる体制を確保する等、安全性に十分配慮すること。
≪参考≫
「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に関する基準について」(平成11年9月17日老企第25号)
第7通所リハビリテーション
3 運営に関する基準
⑴ 指定通所リハビリテーションの具体的取扱方針及び通所リハビリテーション計画の作成居宅基準第114条及び第115条に定めるところによるほか、次の点に留意するものとする。
⑭ 指定通所リハビリテーションは、事業所内でサービスを提供することが原則であるが、次に掲げる条件を満たす場合においては、事業所の屋外でサービスを提供することができるものであること。
イ あらかじめ通所リハビリテーション計画に位置付けられていること。
ロ 効果的なリハビリテーションのサービスが提供できること。
問37 令和3年度介護報酬改定において生活行為向上リハビリテーション実施加算は単位数が見直されるとともに同加算に関係する減算が廃止されたが、令和3年3月時点において同加算を算定している利用者については経過措置が設けられているところ。令和3年3月時点において同加算を算定し、同年4月以降も継続して算定している場合において、令和3年4月以降に令和3年度介護報酬改定により見直された単位数を請求することは可能か。
(答)請求可能。
経過措置が適用される場合も、同加算は併せて6月間まで算定可能なものであることに留意すること。
なお、同加算に関係する減算は、令和3年度介護報酬改定前の単位数において同加算を算定した月数と同月分の期間だけ実施されるものである。
【短期入所療養介護(介護老人保健施設)】
【介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院】
問39 安全対策体制加算について、安全対策担当者が安全対策に係る外部における研修を受けていることが要件となっているが、どのような研修を想定しているのか。
(答)本加算は、安全対策担当者が、施設における安全対策についての専門知識等を外部における研修において身につけ、自施設での事故防止検討委員会等で共有を行い、施設における安全管理体制をより一層高める場合に評価することとしている。
外部の研修としては、介護現場における事故の内容、発生防止の取組、発生時の対応、施設のマネジメント等の内容を含むものであり、関係団体(公益社団法人全国老人福祉施設協議会、公益社団法人全国老人保健施設協会、一般社団法人日本慢性期医療協会等)等が開催する研修を想定している。
問40 安全対策体制加算は、算定要件を満たす施設がサービス提供を行う場合に、入所者につき入所初日に限り算定できるところ、施設が算定要件を満たすに至った場合に、既に入所している入所者に対して算定することは可能か。
(答)安全対策体制加算の算定要件を満たしている状態で新たに入所者を受け入れる場合に、入所時に限り算定するものであるため、算定要件を満たした後に新規で受け入れた入所者に対してのみ算定可能である。
【介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院】
問41 入浴は、特別浴槽ではなく、一般浴槽での入浴とし、回数やケアの方法についても、個人の習慣や希望を尊重することが要件となっているが、仮に入所者の状態から一般浴槽を使用困難な場合は要件を満たすことになるのか。
(答)本加算については、原則として一般浴槽での入浴を行う必要があるが、感染症等の特段の考慮すべき事由により、関係職種が共同して支援計画を策定する際、やむを得ず、特別浴槽での入浴が必要と判断した場合は、その旨を本人又は家族に説明した上で、実施することが必要である。
【介護老人保健施設・介護医療院】
【介護老人保健施設】
問43 所定疾患施設療養費(Ⅱ)については、介護老人保健施設の医師が、感染症対策に関する内容(肺炎、尿路感染症、帯状疱疹及び蜂窩織炎に関する標準的な検査・診断・治療等及び抗菌薬等の適正使用、薬剤耐性菌)を含む研修を受講していることとされているが、公益社団法人全国老人保健施設協会などの団体が開催する研修において、感染症対策に関する内容として、肺炎、尿路感染症、帯状疱疹及び蜂窩織炎に関する標準的な検査・診断・治療等及び抗菌薬等の適正使用、薬剤耐性菌の内容を含む場合は、加算の算定要件に適合すると考えて差し支えないか。
(答)差し支えない。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(平成30年3月23日)問107の修正。
参照元:令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)
問44 「喀痰吸引が実施された者」について、介護医療院では、「過去1年間に喀痰吸引が実施されていた者(入所期間が1年以上である入所者にあっては、当該入所期間中(入所時を含む。)に喀痰吸引が実施されていた者)であって、口腔衛生管理加算を算定されている者又は平成27年度から令和2年度の口腔衛生管理体制加算の算定要件を満たしている者(平成26年度以前においては、口腔機能維持管理加算又は口腔機能維持管理体制加算を算定されていた者及び平成27年度から令和2年度においては口腔衛生管理加算又は口腔衛生管理体制加算を算定されていた者)を経管栄養が実施されている者として取り扱うもの」されているが、介護老人保健施設の在宅復帰・在宅療養支援等指標で求められる「喀痰吸引が実施された者」についても同様に考えてよいか。また、「経管栄養が実施された者」についても、介護医療院では、「過去1年間に経管栄養が実施されていた者(入所期間が1年以上である入所者にあっては、当該入所期間中(入所時を含む。)に経管栄養が実施されていた者)であって、経口維持加算を算定している者又は管理栄養士が栄養ケア・マネジメントを実施する者(令和2年度以前においては、経口維持加算又は栄養マネジメント加算を算定されていた者)については、経管栄養が実施されている者として取り扱うもの」とされており、これも同様に考えてよいか。
(答)いずれも貴見のとおり。
したがって、例えば、「喀痰吸引が実施された者」の割合については、現に喀痰吸引を実施している者及び過去1年間に喀痰吸引が実施されていた者(入所期間が1年以上である入所者にあっては、当該入所期間中(入所時を含む。)に喀痰吸引が実施されていた者)であって、口腔衛生管理加算を算定されているもの又は平成27年度から令和2年度の口腔衛生管理体制加算の算定要件を満たしているもの(平成26年度以前においては、口腔機能維持管理加算又は口腔機能維持管理体制加算を算定されていた者及び平成27年度から令和2年度においては口腔衛生管理加算又は口腔衛生管理体制加算を算定されていた者)の直近3か月間の延入所者数(入所延べ日数)を当該施設の直近3か月間の延入所者数(入所延べ日数)で除した割合となる。
※ 平成30年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30年3月28日)問2の修正。
参照元:令和3年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2) 令和3年3月23日 厚生労働省