本書は、身体障害者の性支援に焦点をあて、性機能の解説に始まり、専門職の知識と技術を用いてどう支援するのかを提示している。また、さまざまな疾患、さまざまな性の形(性同一性障害など)をもった当事者たちが、どのような思いを抱いて、あるいはどのような方法で性活動を営んでいるのか、実際の生の声を集めたものである。
さらにはオランダのサロゲートパートナー療法(恋人代理療法)の紹介や河合香織氏による『セックスボランティアのその後』のルポタージューも収載。
障がい者が抱える性の問題は、リハビリに関わる専門職も殆ど知られていない。今回の書籍は、当事者と専門職が協働で書かれたもの、専門職になぜ性支援が求められるのか、そして、性支援に必要なものとは何か、障害者の性を考える書籍としてお勧めの一冊に仕上がっている。
玉垣 努(神奈川県立保健福祉大学教授、作業療法士)/ 熊篠慶彦(特定非営利活動法人ノアール理事長)
編著 規模:B5版/170頁
出版社: 三輪書店
発売日:2012年7月30日
書籍購入はこちら「身体障害者の性活動」(Amazon)