厚生労働省は、介護DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を目的とし、「介護情報基盤」に関する情報を集約した「介護情報基盤ポータル」を公開しています。
本ポータルサイトは、介護保険行政の円滑な運営を図るため2025年8月に公開。このたび機能が大幅に追加され、介護事業所等への支援策が開始されました。
また、2025年10月17日には、各介護事業所等に対する助成金の申請受付が開始されました。
新たに追加された「助成金申請」等の主な機能
「介護情報基盤ポータル」に追加された主な機能は以下の通りです。
1. ユーザ登録(マイページ)機能
介護事業所や医療機関がマイページを作成できるようになりました。これにより、助成金の申請や各種情報の確認が可能となります。
2. 助成金申請機能
介護情報基盤の導入にかかる費用に対する助成金の申請が可能となりました。申請手続きには、マイページ登録が必須です。
3. 市町村の対応状況の公開
各市町村が介護情報基盤への対応をどの程度進めているか、その対応状況を確認できます。この情報は随時更新される予定です。 なお、各自治体が介護情報基盤の活用を開始する時期についても、順次更新される予定です。
4. お問い合わせ機能の拡充
従来のフォームに加え、電話やチャットボットを利用した問い合わせも可能となり、相談窓口が多角化されました。
ポータルサイト自体には、介護保険資格確認等WEBサービスや、周知広報素材(ポスター・チラシ・動画等)に関する情報も集約されています。
導入支援事業者における経費等の「助成金申請」の詳細
機能追加と同時に開始された助成金申請は、導入準備期間中における費用負担を補助するものです。
● 対象者
介護情報基盤の導入を進める介護事業所や医療機関
● 申請期間
令和7年10月17日から令和8年3月13日(予定)まで
● 申請方法
助成金の申請にはポータルサイトでのマイページ登録が必要
● 補助対象経費
令和7年度は、導入準備作業期間と位置づけられており、導入準備として購入するカードリーダーや導入支援事業者に係る経費などについて、助成金として補助
● 注意点
申請には領収書等の書類が必要となるため、「利用する端末の準備」や「各種設定」が完了するまで申請作業を開始しないように注意喚起
助成金申請に伴う詳細情報は下記をご参照ください。
今後の運用と導入準備
介護情報基盤の利用開始時期については、令和8年4月以降、データ移行が完了した市町村から順次、介護情報基盤を経由した情報共有が開始される予定です。
データ移行が完了するまでは、一部の準備作業を除いて、介護情報基盤(介護保険資格確認等WEBサービス)の利用はできないとされています。
保険者(自治体)向けのマイページのアカウント情報は、2025年11月以降にメールで通知される予定です。
介護情報基盤や支援策に関する詳細な情報は、ポータルサイトのお問い合わせフォームからご確認ください。
このように情報がデジタル基盤で共有されれば、介護サービス提供者は業務の効率化を実現し、本来注力すべき利用者の方々へのケアに、より多くの時間と情熱を注げるようになります。
この介護情報基盤ポータルが、高齢者福祉と介護サービスの質の向上に重要な役割を果たし、持続可能な介護の未来を実現することが期待されます。
引用・参考
◾️介護情報基盤ポータル
https://www.kaigo-kiban-portal.jp/