5月8日、厚生労働省は令和8年度診療報酬改定に関する「疑義解釈(その5)」を事務連絡しました。
疑義解釈(その5)では、リハビリテーション実施計画書の取り扱い、排尿自立支援加算の要件にあたる研修などについて解釈が示されています。
【電子的診療情報連携体制整備加算】
問1 「A001」再診料の注 19 及び「A002」外来診療料の注 10に規定する電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準について、「A000」初診料の注 16 に規定する電子的診療情報連携体制整備加算の届出を行っている場合に追加で届出は必要か。
(答) 不要。
【排尿自立支援加算】
問6 回復期リハビリテーション強化体制加算の施設基準として「A251」排尿自立支援加算の届出が要件となったが、排尿自立支援加算の要件である研修には、具体的にはどのような研修が該当するか。
(答) 「疑義解釈資料の送付について(その1)」(平成 28年3月31 日事務連絡)別添1の問 97 に示す研修の他に、以下の研修が該当する。なお、「B005-9」外来排尿自立指導料の要件である研修についても同様である。
・全日本病院協会 下部尿路機能障害の治療とケア研修会
・東京都立病院機構東京総合診療推進プロジェクト(T-GAP) 排尿機能回復に向けた治療とケア講座
・日本リハビリテーション病院・施設協会 下部尿路機能障害の排尿ケア講座
・回復期リハビリテーション病棟協会 排尿自立支援加算 研修会
いずれの研修も、医師・看護師共通要件である部分と看護師の要件である部分に分かれており、それぞれ必要な部分を全て受講することで要件を満たす。
【リハビリテーション実施計画書等】
問 16 入院診療計画書については、患者等に交付した文書の写しを診療録に添付することとされているところ、令和8年度診療報酬改定において医師や患者等の署名が不要となったことを踏まえ、「
疑義解釈資料の送付について(その2) 」 (令和8年4月1日事務連絡)別添1の問 23 において、「電磁的方法により診療情報の記録及び保存を行っている場合には、診療録に患者等に交付したものと同じ内容の文書が電子媒体で保存されており、その文書を用いて説明を行った日及び説明者が記載されていることでよい」旨が示されているが、リハビリテーション実施計画書等、署名が不要とされている他の書類についても、同様に扱ってよいか。
(答) そのとおり。
【ベースアップ評価料】
問1 令和8年度診療報酬改定後のベースアップ評価料の施設基準においては、ベースアップ評価料による収入の繰り越しに係る規定はないが、令和8年度診療報酬改定前のベースアップ評価料等による収入について、令和8年度に繰り越した場合の取扱い如何。
(答) 令和8年度診療報酬改定前の施設基準に基づき、令和8年 12 月までに賃金の改善措置を行う必要がある。
なお、この場合、令和8年度の賃金改善実績報告書において、令和7年度のベースアップ評価料による収入の繰越額は、「前年度からの繰越額(令和8年度分報告時のみ記載)」に、対象職員への実績としては「ベア等に伴う賞与、時間外手当、法定福利費(事業者負担分等を含む。)等の増加分に用いた額」に、それぞれ記載すること。
問2 法人内の同一の給与体系に基づく複数の保険医療機関等において、保険医療機関等の「月額賃金総額」及び「対象職員数」を通算して届出を行う場合、対象職員数や社会保険診療等に係る収入金額の合計額の割合が施設基準に満たない保険医療機関等、ベースアップ評価料に係る施設基準の届出を行わない保険医療機関等は、 「賃金改善実績報告書」及び「賃金改善中間報告書」における賃金改善の実績や、届出区分の算出時における対象に含まれないか。
(答) そのとおり。
問3 令和8年度診療報酬改定において、届出区分の算出並びに「賃金改善実績報告書」及び「賃金改善中間報告書」の作成について、法人内の同一の給与体系に基づく複数の保険医療機関等を通算して算出する場合の規定が新設されたが、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5等、継続的な賃上げの取組の実施に係る施設基準についても、法人内の同一の給与体系に基づく複数の保険医療機関等を通算して算出することができるか。
(答) 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5等の継続的な賃上げの取組の実施に係る施設基準については、法人内で通算して算出することはできず、届出を行う保険医療機関等毎に、施設基準を満たす必要がある。
問4 外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5等の継続的な賃上げの取組の実施に係る施設基準において、「令和8年度の対象職員(医師及び歯科医師を除く。)の、当該評価料を算定する月時点の基本給等を合計し、当該対象職員を令和6年3月時点の給与体系に当てはめた場合と比較」することとされているが、例えば、対象期間中に定期昇給や定年後の継続雇用による給与の変動があった場合、具体的にどのように比較を行うのか。
(答) いずれの場合においても、①当該評価料を算定する月時点の基本給等の合計と、②当該評価料を算定する月時点の職位等に基づき、令和6年3月時点の給与体系に当該職位等を当てはめた場合の基本給等の合計を比較する。
問5 令和6年4月以降令和8年5月以前に開業し、ベースアップ評価料(Ⅰ)を届け出ていない保険医療機関等については、継続的な賃上げの取組に係る施設基準に関し、令和6年3月時点の基本給等総額と比較を行うことができないが、この場合、継続的な賃上げの取組の実施に係る施設基準の届出を行うことはできないのか。
(答) 開業時点における給与体系に基づく基本給等総額と当該評価料を算定する月時点の基本給等総額を比較し、施設基準に定める水準を満たす場合においては、継続的な賃上げの取組に係る施設基準を満たすものとして、届出を行うことができる。
問6 令和8年度診療報酬改定後の外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)等を6月から算定する場合、毎年8月に提出する「賃金改善中間報告書」における、賃金改善実績期間は、いつになるか。
(答) 例えば、令和8年6月から賃上げを行う場合、同年6月及び7月分の賃上げ実績を報告する必要がある。また、同年4月から賃上げを行う場合においても、同年4月及び5月分の賃上げ実績ではなく、同年6月及び7月分の賃上げ実績を報告する必要がある。
問7 令和8年度の「賃金改善実績報告書」及び「賃金改善中間報告書」において記載する「ベースアップ評価料等による収入の実績額」について、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5等に含まれる、継続的な賃上げの取組の実施に係る評価分は、当該評価料等の収入の実績額に含めるか。
(答) 含めない。外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5等のうち、継続的な賃上げの取組の実施に係る評価の点数分を除いた、当該評価料の本体点数のみを算定した場合に置き換えて計算する。例えば、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の場合、注5の適用があるかどうかにかかわらず、収入の実績額は、令和8年度においては初診時 17 点・再診時等4点となる。
問8 ベースアップ評価料の対象職員について、「当該保険医療機関に勤務する職員」とあるが、法人本部に所属する職員が、実態として保険医療機関における業務を行う場合は、対象職員に含まれるのか。
(答) 主として当該保険医療機関における業務を行っている場合には、対象職員に含まれる。
問9 ベースアップ評価料の対象職員について、出向者が、出向元との労働契約を維持したまま、出向先とも労働契約を締結し、出向先において、相当期間継続的に勤務し、出向元から給与の支払いを受けるような場合(所謂「在籍型出向」)の取扱い如何。
(答) 出向先の保険医療機関の対象職員として、区分計算及び賃金改善実績報告書等の作成を行う。また、出向先の保険医療機関で得たベースアップ評価料による収入については、出向先から出向元に支払うなど、合議で適切に精算すること。この場合、報告書の作成に当たっては、出向元と相談した上で、出向元から実際の賃金の改善額等の報告書の記載に必要な情報の提供を受けること。
なお、医療機関間で医師の短期間の研修等を行う場合は、研修中の医師について、出向元の保険医療機関の対象職員として、区分計算及び賃金改善実績報告書等の作成を行うこととして差し支えない。
問10 ベースアップ評価料の施設基準の届出について、届出区分の計算等における「月額賃金総額」 、 「対象職員数」 、「社会保険診療等収入金額」、「延べ入院患者数」等の算出においては、「届出を行う月の直近1月」又は「届出を行う月の直近3月」 の期間の実績等により算出することとされているが、例えば「届出を行う月の直近1月」とは、具体的にいつを指すか。
(答) ベースアップ評価料に係る施設基準の届出においては、 「届出を行う月の直近1月」は、届出の作業を行う時点で把握が可能な直近1月を指す。
例えば、令和8年6月より当該評価料の算定を開始するために、届出の作業を令和8年5月に行う場合、 「届出を行う月の直近1月」は、令和8年4月となる。
引用:疑義解釈資料の送付について(その5)(厚生労働省HP)
厚生労働省より公開された資料に合わせて、PT-OT-ST.NETの診療報酬改定特設サイトも情報掲載を進めています。制度改定に向けた準備にご活用ください。