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2025.06.12

World Physiotherapy会長・CEOら来日、日本の理学療法教育に「世界標準」導入を大臣へ要望

日本理学療法士協会は、世界理学療法連盟(World Physiotherapy)の会長およびCEOとともに、厚生労働省および文部科学省を訪問し、グローバルスタンダードの理学療法士養成教育を推進するよう要望を行った。

今回の訪問は、約25年ぶりに日本で開催された「World Physiotherapy Congress 2025」の開催に合わせて、日本理学療法士協会とWorld Physiotherapyとの連携を一層強化する取り組みとして実施された。

(左から斉藤会長、福岡厚生労働大臣、Michel会長)


■ 理学療法士の養成教育を「世界水準」へ

6月2日と4日、World PhysiotherapyのMichel Landry会長とSidy Ousmane DieyeCEOは、日本理学療法士協会の斉藤秀之会長らとともに関係省庁を訪問。

厚生労働省では福岡資麿大臣、文部科学省では武部新副大臣と面会し、理学療法士の養成カリキュラムの国際標準化や、国際的な教育認証制度の導入に向けた施策の推進について要望した。


World Physiotherapyが示す理学療法士の教育カリキュラムは、科学的根拠に基づいた臨床能力や倫理観、国際的な職業的行動規範などを備えた内容で、すでに世界で多くの国々が導入を進めている。

一方、日本の理学療法士養成カリキュラムは、こうした世界水準には十分に到達していない現状が指摘されている。

今回の要望では、国民が安全かつ質の高い理学療法サービスを享受できる環境を整備するためにも、日本においても世界水準に則った養成教育の取り組みを推進する、その意義と重要性が強調された。

(左からCEOのSidy氏、武部文部科学副大臣、斉藤会長)


■ 国内初、国際認証の取得校も誕生 日本の養成課程をグローバルスタンダードへ

今回のWorld Physiotherapy Congress 2025は、理学療法士教育をレガシーとして位置づけており、学会最終日のJoint Sessionでは、医療創生大学の理学療法学科がWorld Physiotherapyが定める国際基準のカリキュラムとして、日本で初めて認証を受けたことが紹介された。

この認証は、日本の理学療法士養成教育が国際水準へと本格的に歩みを進めたことを示す象徴的な出来事であり、今後の教育改革の方向性を示す重要な指標ともいえる。

今後は、World Physiotherapyとの連携強化により、日本の理学療法士が国際的にも通用する人材として活躍できる体制整備が加速することが期待される。

引用・参考
■ World Physiotherapyの会長、CEOとグローバルスタンダードの理学療法士養成教育の推進にむけて厚生労働大臣、文部科学大臣へ要望書を提出しました(日本理学療法士協会)
■ 医療創生大学が世界理学療法連盟から国際基準の理学療法教育として日本で初めて認証(大学プレスセンター)

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世界理学療法連盟 日本理学療法士協会
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