令和8年診療報酬改定の内容

適切な訪問看護提供体制の構築や、指定訪問看護事業者の適正な手続きの確保等を推進する観点から、指定訪問看護に係る安全管理に関する内容や適正な請求等について、指定訪問看護の運営基準に新たな規定を設ける。

【解説動画】*厚生労働省

【説明資料】

(参考:厚生労働省説明スライド 27頁より

(参考:厚生労働省説明スライド 28頁より

第2 具体的な内容

1.指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第80号)を改正し、指定訪問看護事業者に対し、「適正な手続きの確保」、「健康保険事業の健全な運営の確保」、「特定の主治の医師及び特定の事業者等への誘導の禁止」及び「経済上の利益の提供による誘引の禁止」について義務付ける。

2.指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準の一部を改正し、事故発生時等の安全管理の体制確保や訪問看護記録書等の記録の整備を義務付ける。

改定案現行
【指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準】
(適正な手続の確保)
第五条の二 指定訪問看護事業者は、その担当する指定訪問看護の提供に関し、厚生労働大臣又は地方厚生局長若しくは地方厚生支局長に対する申請、届出等に係る手続及び訪問看護療養費に関する費用の請求に係る手続を適正に行わなければならない。
【指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準】

(新設)

(健康保険事業の健全な運営の確保)
第五条の三 指定訪問看護事業者は、その担当する指定訪問看護の提供に関し、健康保険事業の健全な運営を損なうことのないよう努めなければならない。

(新設)
(経済上の利益の提供による誘引の禁止)
第五条の四 指定訪問看護事業者は、利用者に対して、第十三条の規定により受領する費用の額に応じて当該指定訪問看護事業者が行う収益業務に係る物品の対価の額の値引きをすることその他の健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益の提供により、当該利用者が自己の指定訪問看護事業者において指定訪問看護を受けるように誘引してはならない。
2 指定訪問看護事業者は、他の事業者又はその従業員に対して、利用者を紹介する対価として金品を提供することその他の健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益を提供することにより、利用者が自己の指定訪問看護事業者において指定訪問看護を受けるように誘引してはならない。

(新設)
(特定の主治の医師及び特定の事業者等への誘導の禁止)
第五条の五 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護の提供に関し、利用者に対して特定の医師を指定訪問看護の指示を行う主治の医師とするべき旨、又は次に掲げるサービスを提供する事業者及び施設(以下この条において「事業者等」という。)を利用するべき旨の指示等を行うことの対償として、主治の医師又は当該事業者等から金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
一 指定居宅サービス事業者(介護保険法第八条第十一項に規定する特定施設入居者生活介護の事業を行う者に限る。)
二 介護保険法第四十二条の二第一項に規定する指定地域密着型サービス事業者(同法第八条第二十項に規定する認知症対応型共同生活介護、同法第八条第二十一項に規定する地域密着型特定施設入居者生活介護及び同法第八条第二十二項に規定する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の事業を行う者に限る。)
三 介護保険法第八条第二十五項に規定する介護保険施設
四 指定介護予防サービス事業者(介護保険法第八条の二第九項に規定する介護予防特定施設入居者生活介護の事業を行う者に限る。)
五 介護保険法第五十四条の二第一項に規定する指定地域密着型介護予防サービス事業者(同法第八条の二第十五項に規定する介護予防認知症対応型共同生活介護の事業を行う者に限る。)
六 介護保険法第四十六条第一項に規定する指定居宅介護支援事業者
七 介護保険法第五十八条第一項に規定する指定介護予防支援事業者
八 前各号に掲げる事業者等と併せて利用する事業者であって、当該事業者等と特別の関係にある事業者

(新設)
(事故発生時の対応)
第二十八条 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供により事故が発生した場合は、全国健康保険協会、後期高齢者医療広域連合又は健康保険組合、当該利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 (略)
3 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護に係る安全管理のための体制を確保しなければならない。
(事故発生時の対応)
第二十八条 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供により事故が発生した場合は、全国健康保険協会、後期高齢者医療広域連合又は健康保険組合、当該利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 (略)
(新設)
(記録の整備)
第三十条 (略)
2 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から二年間保存しなければならない。当該記録については、正確かつ最新の内容を保つよう整備しなければならない。
一 訪問看護記録書
二 訪問看護指示書
三 訪問看護計画書
四 訪問看護報告書
五 市町村等に対する情報提供書
六 市町村等との連絡調整に関する記録
(記録の整備)
第三十条 (略)
2 指定訪問看護事業者は、利用者に対する指定訪問看護の提供に関する諸記録を整備し、その完結の日から二年間保存しなければならない。

【参照元】
中央社会保険医療協議会 総会(第647回)(令和8年2月13日)
◯答申 総-1 個別改定項目について