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2025.05.15

リハビリ全国地方議員の会が設立 ─ 地方から国へ、リハ職の知見を集結

5月14日、「地域の健康と福祉の向上を図るリハビリテーション全国地方議員の会」の設立総会が東京で開催され、全国からリハビリ専門職出身の地方議員が集い、活動の第一歩を踏み出した。本総会には、全国で確認されている理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などリハビリテーション専門職の地方議員47名のうち複数名が出席した。


近年、医療・介護・福祉の現場で培った専門性を、政策へとつなぐ動きが広がっている。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といったリハビリテーション専門職から、地方議員や国会議員として活躍する人材が増えている。

しかし、地域が抱える課題は多様で、各地の取り組みや工夫が共有される機会は限られている。そこで、全国のリハビリテーション専門職出身の地方議員が連携し、横断的に知見を持ち寄ることで地域課題の解決を行い、健康と福祉の向上を図るための新たな動きが始まった。

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発起人代表・豊村議員「横と縦の連携で地域と国の課題を前へ」

会の発起人代表を務める豊村貴司氏(佐賀県武雄市議会議員)は、設立の趣旨として「地域を良くしたいという想いを共有するリハビリテーション専門職の議員同士が、横のつながりを持ち、さらに国会議員との縦の連携を強めていくことが重要」と強調した。

加えて、豊村氏は理学療法士の立場から「住民の足腰を強くすることで、自治体の財政という足腰も強くなる。地方を通じて国を強くする」と提言。リハビリテーション専門職ならではの視点で政治に貢献する意義を述べた。

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専門職出身の議員が各地から参加

当日は浜松市(鈴木裕之市議・理学療法士)、豊中市(井本博一市議・理学療法士)、鎌倉市(後藤吾郎市議・理学療法士)、熊本県宇城市(四海公貴市議・理学療法士)、御船町(増田安至町議・理学療法士)、宮崎市(上野信吾市議・理学療法士)など、各地からリハビリテーション専門職の地方議員が出席した。

出席議員は、それぞれの立場から議員に至った経緯や、理学療法士等の専門知識を政策に活かすこれまでの実績と展望などについて紹介された。

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会則と役員体制を承認、今後の活動方針も共有

総会では会則が正式に承認され、以下の役員体制が決定された:

会 長 :豊村貴司(武雄市議会議員)
会長代行:鈴木裕之(浜松市議会議員)
幹事長 :井本博一(豊中市議会議員)
幹 事 :佐藤勢(福島市議会議員)、中田耕平(津市議会議員)
事務局長:四海公貴(宇城市議会議員)
顧 問 :小川克巳、田中昌史(参議院議員)
相談役 :逢坂伸子(大東市長)、穂積昌信(太田市長)

今後の活動については、定例のオンライン会議を開催し、各地域での取り組みや課題を共有すると説明。対面形式の研修会を実施し、国会議員との意見交換や政策提言に関する学びの機会を設ける方針が示された。

また、リハビリテーション専門職の地方議員のネットワークを活用し、先進的な自治体への視察研修も検討されている。実践的な知見の蓄積と地域への還元を図ることを目的に、引き続き連携を強めていくことが表明された。


現場の声を政策へ

豊村会長は「地方議員だけでなく、現場で活動するリハビリ専門職の支援・助言を得て、日本全体をより良くしていく」と述べ、今後は地域で培われた実践知を国政へと接続する役割も担っていく姿勢を示した。

国民の健康と暮らしを守るため、リハビリテーション専門職の政治的な関わりについて今後ますます注目される。

引用・参考
■ 豊村貴司(武雄市議会議員) 公式Facebook
■ 四海公貴(宇城市議会議員) 公式Facebook

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地方議員 参議院議員
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