外来医療・在宅医療及びリハビリテーション医療について、データに基づく適切な評価を推進する観点から、疾患別リハビリテーション料等を算定する場合におけるデータ提出に係る新たなリハビリテーションデータ提出加算が新設されました。
【対象の疾患別リハビリテーション】
心大血管疾患リハビリテーション料
脳血管疾患等リハビリテーション
運動器リハビリテーション料
呼吸器リハビリテーション料
廃用症候群リハビリテーション料
【概要】
外来・在宅医療のリハビリテーションの適切なデータ管理ができる体制があり(届け出必要)、入院中の患者以外のものに対してリハビリテーションに係るデータを提出した場合に、リハビリテーションデータ提出加算として、月1回に限り50点を所定点数に加算し算定する。
【算定留意事項】
- 厚生労働省が毎年実施する外来医療等調査に準拠したデータを正確に作成し、継続して提出されることを評価したものである。
- 提出されたデータについては、特定の患者個人を特定できないようにし、厚生労働省保険局において外来医療等に係る実態の把握・分析等のために適宜活用されるものである。
- 当該加算は、データ提出の実績がめられた保険医療機において、心大血管疾患リハビリテーション料現に算定している患者について、データを提出する外来診療に限り算定する。
- データの提出を行っていない場合又はデータの提出(データの再照会に係る提出も含む。)に遅延等がめられた場合、当該月の翌々月以降について、算定できない。また、算定ができなくなった月以降、再度、データ提出の実績がめられた場合は、翌々月以降について、算定ができる。
- データの作成は 3月単位で行うものとし、作成されたデータには第1月の初日から第3月の末日までにおいて対象となる診療に係るデータが全て含まれていなければならない。
- 「データ提出の実績がめられた保険医療機 」とは、データの提出が厚生労働省保険局医療 において確認され、その旨を通知された保険医療機をいう。
リハビリテーションデータ提出加算に関する施設基準
疾患別リハビリテーションの施設基準を参照(心大血管疾患リハビリテーション料の内容を一部改変にて抜粋)
- 外来医療等調査に適切に参加できる体制を有すること。また、厚生労働省保険局医療課及び外来医療等調査事務局と電子メール及び電話での連絡可能な担当者を必ず1名指定すること。
- 外来医療等調査に適切に参加し、調査に準拠したデータを提出すること
- 診療記録(過去5年間の診療録及び過去3年間の手術記録、看護記録等)の全てが保管・管理されていること。
- 診療記録の保管・管理につき、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制であることが望ましい。
- 診療記録の保管・管理のための規定が明文化されていること。
- 患者についての疾病統計には、ICD大分類程度以上の疾病分類がされていること。
- 保管・管理された診療記録が疾病別に検索・抽出できること。
(心大血管疾患リハビリテーション料の記載を別の疾患別リハビリテーション料の読み替え可能)
届け出
- 様式7の10 外来 在宅 リハビリテーション データ提出開始届出書
- 様式7の11 外来 在宅 リハビリテーション データ提出加算に係る届出書
- 様式7の12 外来 在宅 リハビリテーション データ提出加算に係る辞退届
リハビリテーションデータ提出加算に関する事項
- データの提出を希望する保険医療機関は、令和5年5月20日、8月22日、11月21日又は令和6年2月 20 日までに別添2の様式7の 10 について、地方厚生(支)局医療課長を経由して、厚生労働省保険局医療課長へ届出すること。
【参照元】
第516回中央社会保険医療協議会 総会(2022年2月9日)
答申:個別改定項目について
【参考】関連する疑義解釈など
問204 区分番号「H000」心大血管疾患リハビリテーション料の注5、区分番号「H001」脳血管疾患等リハビリテーション料の注7、区分番号「H001-2」廃用症候群リハビリテーション料の注7、区分番号「H002」運動器リハビリテーション料の注7及び区分番号「H003」呼吸器リハビリテーション料の注5に規定するリハビリテーションデータ提出加算について、疾患別リハビリテーション料を現に算定している患者であって、標準的算定日数を超えて疾患別リハビリテーションを実施しているものについても、当該加算の算定に当たってはデータの提出が必要か。
(答) そのとおり。
カテゴリ:リハビリテーションデータ提出加算
通知日:令和4年03月31日
個別改定項目(リハビリ関連)
- 早期離床・リハビリテーション加算の見直し
- 早期離床・リハビリテーション加算における職種要件の見直し
- 地域包括ケア病棟入院料の評価体系の見直し
- 地域包括ケア病棟入院料の見直し
- 回復期リハビリテーション病棟入院料の評価体系及び要件の見直し
- 回復期リハビリテーションを要する状態の見直し
- 特定機能病院においてリハビリテーションを担う病棟の評価の新設
- 療養病棟入院基本料に係る経過措置の見直し
- 訪問看護指示書の記載欄の見直し
- 質の高い在宅歯科医療の提供の推進
- 医療機関におけるICTを活用した業務の効率化・合理化
- 療養・就労両立支援指導料の見直し
- 歩行運動処置(ロボットスーツによるもの)の評価の見直し
- 生活習慣病管理料の見直し
- 施設入居時等医学総合管理料におけるオンライン在宅管理に係る評価の新設
- 外来医療等におけるデータ提出に係る評価の新設
- 摂食嚥下支援加算の見直し
- 疾患別リハビリテーション料の見直し
- リハビリテーション実施計画書の署名欄の取扱いの見直し
- 運動器リハビリテーション料の見直し
- 精神科救急医療体制の整備の推進
- 小児運動器疾患指導管理料の見直し
- 透析中の運動指導に係る評価
- 継続的な二次性骨折予防に係る評価の新設