透析時運動指導等加算の改定ポイント
人工腎臓を算定している患者に対して、病状及び療養環境等を踏まえた療養上の必要な訓練等を行った場合に透析時運動指導等加算として、指導開始から90日を限度に75点が算定出来るようになりました。
透析時運動指導等加算の対象患者は、人工腎臓を算定する患者であり、人工腎臓を算定した日に訓練や指導を行った場合に加算として算定します。透析時運動指導等加算を算定した日については、疾患別リハビリテーション料は別に算定できないことに留意下さい。算定要件の概要は下記をご参照下さい。
【算定要件の概要】
- 人工腎臓を実施している患者に対して、医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が、療養上必要な訓練等について指導を行った場合には、透析時運動指導等加算として、当該指導を開始した日から起算して90日を限度として、75点を所定点数に加算する。
- 透析患者の運動指導に係る研修を受講した医師、理学療法士、作業療法士又は医師に具体的指示を受けた当該研修を受講した看護師が1回の血液透析中に、連続して20分以上患者の病状及び療養環境等を踏まえ療養上必要な指導等を実施した場合に算定できる。実施した指導等の内容を実施した医師本人又は指導等を実施した理学療法士等から報告を受けた医師が診療録に記録すること。入院中の患者については、当該療法を担当する医師、理学療法士又は作業療法士の1人当たりの患者数は1回15人程度、当該療法を担当する看護師の1人当たりの患者数は1回5人程度を上限とし、入院中の患者以外の患者については、それぞれ、1回20人程度、1回8人程度を上限とする。
- 指導等に当たっては、日本腎臓リハビリテーション学会「腎臓リハビリテーションガイドライン」等の関係学会によるガイドラインを参照すること。
- 指導を行う室内に心電図モニター、経皮的動脈血酸素飽和度を測定できる機器及び血圧計を指導に当たって必要な台数有していること。また、同室内に救命に必要な器具及びエルゴメータを有していることが望ましい。
- 当該加算を算定した日については、疾患別リハビリテーション料は別に算定できない。
【参照元】
第516回中央社会保険医療協議会 総会(2022年2月9日)
答申:個別改定項目について
個別改定項目(リハビリ関連)
- 早期離床・リハビリテーション加算の見直し
- 早期離床・リハビリテーション加算における職種要件の見直し
- 地域包括ケア病棟入院料の評価体系の見直し
- 地域包括ケア病棟入院料の見直し
- 回復期リハビリテーション病棟入院料の評価体系及び要件の見直し
- 回復期リハビリテーションを要する状態の見直し
- 特定機能病院においてリハビリテーションを担う病棟の評価の新設
- 療養病棟入院基本料に係る経過措置の見直し
- 訪問看護指示書の記載欄の見直し
- 質の高い在宅歯科医療の提供の推進
- 医療機関におけるICTを活用した業務の効率化・合理化
- 療養・就労両立支援指導料の見直し
- 歩行運動処置(ロボットスーツによるもの)の評価の見直し
- 生活習慣病管理料の見直し
- 施設入居時等医学総合管理料におけるオンライン在宅管理に係る評価の新設
- 外来医療等におけるデータ提出に係る評価の新設
- 摂食嚥下支援加算の見直し
- 疾患別リハビリテーション料の見直し
- リハビリテーション実施計画書の署名欄の取扱いの見直し
- 運動器リハビリテーション料の見直し
- 精神科救急医療体制の整備の推進
- 小児運動器疾患指導管理料の見直し
- 透析中の運動指導に係る評価
- 継続的な二次性骨折予防に係る評価の新設