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2026.04.15

日曜劇場『GIFT』スタート、パラスポーツを支える理学療法士

4月12日に「車いすラグビー」を題材にしたTBS日曜劇場『GIFT』の第1話が放送されました。このドラマでは、車いすラグビーを支えるコーチの理学療法士役も登場することで話題となっています。

年齢も障がいも異なる多様なチームメンバーやパラスポーツを通して、障がいとともに「どう生きるか」を問う内容となっています。日常生活のその先にある、障がい者の「生きがい」に対し、リハビリテーション専門職として患者さんの人生に寄り添うことの意味を改めて考えさせられます。

ドラマのあらすじをもとにパラスポーツと理学療法士の関わりについてまとめてみました。

『GIFT』をきっかけに障がい×スポーツの関心が高まることは、その裏側にいる理学療法士の役割にも着眼されるきっかけとなりそうです。

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日曜劇場『GIFT』を見て、リハビリテーション専門職として思うこと

『GIFT』では、事故で頸髄損傷となった主人公が、日常のさまざまなシーンで「過去の自分」と障がいとともに生きる現在の複雑な心境が繊細に描かれていました。

特に印象的なシーンとして、車椅子から車への移乗に失敗した際に友人の手を借りず「自分でできるから」と返答した場面があります。

また大量の練習道具を膝の上に乗せて車椅子で運ぶ姿からは、「できること」「できないこと」から支援のあり方を考えさせられるものでした。

本作は「スポーツ」を通じて、障がいや支える人々との人間模様がどのように展開していくのか注目です。



そもそも車いすラグビーとは

車いすラグビーは、四肢に障がいのある選手が参加できる、パラリンピック競技で唯一のコンタクトスポーツです。

車椅子が激しくぶつかり合う様子から、Murderball(=殺人球技)とも言われています。

2024年パラリンピックでは日本代表が金メダルを獲得し、国内での注目度が高まっています。

出場できる障がいの種類は以下の4つです。


さまざまな障がいを持つ選手が同じフィールドで戦うため、一般的なスポーツとは異なる専門的なサポートが求められます。

また、パラスポーツの中でも特に身体への負担が大きい競技だからこそ、選手のケアやコンディションを整える専門職の存在が欠かせません。


車いすラグビーと理学療法士の関わり

車いすラグビーのトレーナーとして理学療法士が担う業務は、競技の専門的なサポートにとどまりません。

以下は、車いすラグビーのトレーナーとして担う業務の一例です。

● 外傷・障害への対応
● トレーニング指導
● コンディショニング・リコンディショニング
● 選手の生活介助

車椅子のパンク修理や遠征時に車椅子を運ぶこともあり、競技に直接関係がないサポートを行う場合もあります。

また、さまざまな障がいを持ちながら競技に取り組む選手は、身体的な問題だけでなく、それに伴う不安や心配も抱えています。

そのため、一人ひとりの身体状態や障がいを深く理解した理学療法士のような専門職のサポートが欠かせません。

理学療法士は身体動作や障害に関する専門知識をもとに、選手の心身を支える役割を担っています。


パラスポーツと日本理学療法士協会の発展

日本パラスポーツ協会と日本理学療法士協会は、ほぼ同じ時期に設立されています。

1963年には国内初の理学療法士養成校が開校し、1965年には「理学療法士及び作業療法士法」が施行され、日本理学療法士協会が設立されました。

同年、1964年の東京パラリンピックをきっかけに日本身体障害者スポーツ協会も設立されています。

日本理学療法士協会はこれまで、スポーツ領域においてさまざまな取り組みを行ってきました。



現在、日本理学療法士協会はパラスポーツの専門的支援体制の確立に向け、都道府県理学療法士会をパラスポーツの人材バンクとして位置づけ、タレント発掘や環境整備にも積極的に取り組んでいます(関連資料はこちら)。

理学療法士の活躍の場は医療現場にとどまらず、競技支援・活動支援・クラス分けなど、パラスポーツの現場全体へと広がっています。

ドラマ『GIFT』の第1話では、障がいを負った後もスポーツに挑む選手たちと、それを支える人々の姿が描かれていました。

パラスポーツは単に順位を競う競技ではなく、障がいとともに生きる人が「自分自身の可能性」を再発見し、社会と再び繋がるための大切な場でもあります。

しかし、激しい競技を続けるためには、身体のケアや環境調整、精神的な支えの不足など、一人では乗り越えられない壁があります。

そのような場面に、身体の専門家である理学療法士が関わることで、選手はより安全に、そして全力で競技に打ち込むことができるのではないでしょうか。

理学療法士が、さまざまな分野や関わり方を通して力になれる存在であることが、社会に広く伝わっていくことを期待するとともに、ドラマ『GIFT』の第2話以降にも注目です。

参考・引用
日曜劇場「GIFT」公式サイト(TBS)
● 一般社団法人日本車いすラグビー連盟 公式サイト
第4期スポーツ基本計画策定に向けた提言(日本理学療法士協会)



【お知らせ】

PT-OT-ST.NETでは、4月21日(火)に座談会を開催します。

【座談会】頸髄損傷の作業療法士と考える「退院後のリアル」

2026.03.31

ゲストは、作業療法学生として学ぶ中で脊髄損傷の当事者となり、その後パラアスリートを経て現在は企業で働く作業療法士の大向優貴さんです。

当事者の方の声を直接聞ける貴重な機会です。

ご興味のある方はぜひご参加ください。

(申込〆切:4月20日 18:00)

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