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2026.09.03

リハ職の不足感は39.7%、介護職より低いが4割近く 第263回介護給付費分科会の職種別データ



8月28日、第263回社会保障審議会介護給付費分科会が開かれました。テーマは「令和9年度介護報酬改定に向けて」です。

この回で扱われたのは、処遇改善、生産性向上、高齢者虐待の防止、災害時の業務継続(BCP)、ハラスメント対策という、サービス横断の共通テーマ5つでした。

もっとも、資料のなかには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(PT・OT・ST)の需給と賃金に関する最新データが含まれていました。その多くは、この分科会に初めて登場したものです。




リハ職の不足感は39.7%、介護職より低い水準

まず目を引くのが、令和7年度介護労働実態調査(公益財団法人介護労働安定センターが令和8年7月29日に公表)を用いた職種別の過不足状況です。

PT・OT・ST等の不足感(「大いに不足」「不足」「やや不足」の合計)は39.7%でした。

リハ専門職の不足感は、全体の65.8%、訪問介護員の82.9%、介護職員の69.8%と比べると低い水準で、介護支援専門員の37.0%に近く、看護職員の44.8%をやや下回ります。

介護職ほど深刻ではないものの、事業所の4割近くがリハビリテーション専門職の人手の不足を感じている、という現場の実態が示されました。



一方、離職の面では安定しています。職種別の離職率をみると、PT・OT・ST等は令和7年で9.0%です。

訪問介護員(11.6%)や介護職員(施設等)(12.7%)、看護職員(14.6%)を下回り、近年もおおむね9%台で推移しています。

人材確保が業界全体の最重要課題として語られるなかで、介護分野のなかではリハ職の離職率は低い水準にある、ということが数字で確認できます。




賃金は介護職と看護職の中間

賃金の位置づけも示されました。令和7年賃金構造基本統計調査によると、PT・OT・ST・視能訓練士の賞与込み給与は全体で35.3万円、うち老人福祉・介護事業(介護分野)では35.8万円です。

同じ資料のなかで、リハ専門職は介護職員(加重平均31.4万円)を上回り、看護師(42.0万円)を下回ります。介護分野の専門職のなかで、リハ職は介護職と看護職の中間に位置しています。

なお、介護分野の35.8万円が全体の35.3万円をわずかに上回っている点には、注意が必要です。これは介護分野で働くリハ職が、医療分野を含む職種全体より平均年齢・勤続年数が高い(全体34.7歳・勤続7.1年に対し、介護分野は39.3歳・勤続7.9年)ことによるものと思われます。

一般に介護分野の賃金は医療分野より低いとされるなかで、リハ職の賃金に関するこれらの数字の読み解きには留意が必要です。



加算の配分実態を見ても、リハ職は無縁ではありません。

介護職員向けの加算を介護職員以外に配分した事業所のうち、PT・OT・ST又は機能訓練指導員へ配分したところは令和6年で34.3%、令和7年で42.5%と増えています。

介護職員を主な対象とする加算ですが、施設や通所の現場では、リハ職を配分先に含める事業所も一定数あることがうかがえます。




訪問リハの処遇改善加算、算定率は59.8%

賃金に関わる動きとして、令和8年6月施行の期中改定(令和8年度改定)で、これまで対象外だった訪問看護・訪問リハビリテーション・居宅介護支援等に「処遇改善加算」が新設されました。訪問リハの加算率は1.5%です。

施行初月(令和8年6月申請ベース)の算定率は59.8%で、令和8年改定から対象となった新設4サービスのなかでは最も低い水準にとどまっています。訪問リハ事業所で働くリハ職の賃金に直結する話であり、算定状況は今後も注視が必要です。




令和9年度改定に向けて

今回の分科会で示された論点は、複雑化した加算区分の簡素化・整理統合、経営データベースの整備・活用、そして他職種と遜色ない処遇改善の実現などです。

いずれも横断的なテーマですが、加算の簡素化は訪問リハの処遇改善加算を含むリハ職の処遇にも影響する可能性があります。

引用・参考
第263回社会保障審議会介護給付費分科会(厚生労働省HP)
 ・【資料1】介護人材確保に向けた処遇改善等

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介護報酬 処遇改善
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