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2026.10.26

【障害福祉報酬】リハ関連9団体が初の共同要望|病院・通所リハの自立訓練、改定後の導入は1%



全国リハビリテーション医療関連団体協議会を構成する9団体は9月29日、「共生型サービスの推進に向けた医療・介護保険施設等における自立訓練(機能訓練)の提供の評価要望書」を厚生労働省に共同提出しました。令和9年度障害福祉報酬改定に向けた要望で、同協議会の9団体が障害福祉報酬について要望を提出したのはこれが初めてです。

令和6年度の報酬改定で、病院・診療所と通所リハビリテーション事業所が自立訓練(機能訓練)を提供できるようになりました。

要望書では、日本理学療法士協会の調査で、改定後に導入した施設が1%にとどまっていることなどが示されています。

【障害福祉報酬改定】リハビリテーション関連、改定項目

2024.02.20


要望は4項目|指定申請の不要化など

1. 病院・診療所と通所リハビリテーションにおける自立訓練(機能訓練)の訓練等給付について、指定申請を不要とすること

2. 共生型障害福祉サービスの指定申請に必要な書類(定款変更、事業計画、職員配置表等)を簡素化し、標準様式を全国共通で整備すること。あわせて全国一律の運用指針を示すこと

3. 医療機関・通所リハ事業所向けに、制度の概要・導入手順・報酬体系をまとめたガイドラインや研修資料を整備・配布すること

4. 共生型・基準該当の自立訓練(機能訓練)サービス費について、報酬を引き上げること

4点目については、平成24年・平成27年当時と比べて基本報酬が下がっていることが理由として挙げられています。


全国184か所、利用者2,196名|改定後も横ばい

自立訓練(機能訓練)の事業所数は全国で184か所、利用者数は2,196名(令和6年10〜12月時点)にとどまり、令和6年度報酬改定後の推移も横ばい傾向だと要望書は指摘しています。

令和5年10月の障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料でも、事業所が1か所もない都道府県もあるとされていました。

そもそも自立訓練(機能訓練)とは

身体機能や生活能力の維持・向上を目的とする障害福祉サービスです。理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーション、生活等に関する相談・助言を行います。

標準利用期間は1年6か月(頸髄損傷による四肢麻痺等の場合は3年)で、人員配置として看護職員1人以上と理学療法士、作業療法士または言語聴覚士1人以上、生活支援員1人以上が求められます。

想定されている対象は、入所施設・病院を退所・退院した人が地域生活への移行を図るうえで身体機能の維持・回復を必要とする場合などです。


改定後に導入した施設は1%|71%が手続きに困難

日本理学療法士協会が令和7年8月に医療施設と通所リハビリテーション事業所を対象に実施した調査では、令和6年度改定後に自立訓練(機能訓練)を導入した施設は1%(3施設)、導入予定は3%(11施設)でした。

導入または導入予定の14施設のうち10施設(71%)が手続きに困難を感じており、困難を感じないと回答した施設はなく、残る4施設は「不明」と回答しました。

困難を感じる点(複数回答)は、「書類作成の煩雑さ」が80%で最も多く、「施設の定款の変更」「行政手続きに時間がかかる」が各60%でした。



さらに、「町の条例に福祉事業の記載がないと認可できない」といった一部自治体のローカルルールにより導入が阻まれたという意見も報告されました。要望書では、こうした状況を踏まえ、全国一律の運用指針を示すよう求めています。

制度の改善に向けて必要な支援を尋ねた設問(自由回答を分類、n=124)では、「制度の案内・説明の充実」が33.1%で最多でした。以下、適正な報酬の見直し16.9%、人員配置・職員育成16.1%、行政対応・申請手続きの改善9.7%と続きます。

また、同調査では、回答者全体(404名)のうち42%が、制度改定について「知らない」と回答しました。


介護保険には「みなし指定」がある|同じ仕組みを求める

要望1が求めているのは、介護保険制度にあるみなし指定と同様の扱いです。

要望書によると、介護保険では医療法等に基づきすでに指定を受けている事業所(訪問看護ステーションなど)が、介護保険サービスの指定も受けたものと「みなす」ため、申請手続きを経ずにサービスを提供できます。

一方、共生型サービスは提供開始にあたって自治体への指定申請が必要で、この特例の対象になっていないと要望書は指摘しています。


退院後の受け皿をどうつなぐか

日本理学療法士協会は、今回の共同要望について、事業所数を増やすこと自体が目的ではないとしています。医療機関でのリハビリテーションから地域生活への移行を支え、医療・介護・障害福祉のサービスがつながる環境をつくることが趣旨で、2040年を見据えた地域づくりの一つとして捉えられるとしています。

同協会は、今回の共同要望を一つの契機として、関係団体・関係機関と連携しながら、理学療法士が地域生活を支える役割を発揮できる環境の整備に取り組むとしています。

 

引用・参考
■ リハ関連9団体で初となる障害福祉報酬の要望提出 「共生型サービスの推進に向けた医療・介護保険施設等における自立訓練(機能訓練)の提供の評価要望書」を厚生労働省社会・援護局に共同提出しました(日本理学療法士協会HP)
 ・共生型サービスの推進に向けた医療・介護保険施設等における自立訓練(機能訓練)の提供の評価
 ・自立訓練(機能訓練)の導入に関する実態調査結果
■ 第40回障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(厚生労働省HP)
 ・【資料4】自立訓練に係る報酬・基準について≪論点等≫

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